2011
06.11
06.11
十日ほど前から餌を受け付けなくなったので、そろそろかと思っていましたが、今朝、6月11日に産卵していました。
記録では、昨年は6月12日に産卵したと記されています。この動物の体内時計というものにはとても驚かされるのであります。
ちょっと前のコメントに対する返事にも書きましたが、カンを養うには、時計を見ずに、現在の時間を正確に言い当てることはとて大切だとあらためて確認したのであります。
無精卵ですから、子ガメが生まれることはありません。
私メの精子をふりかけてみてもようございますが、カメ子にたいし勃起するかどうか保証できないというか絶望的ですから、それも無理なのであります。
スプーンでひとつひとつ掬って灰皿にならべました。
13個でありました。
昨年は食べようとして煮たのですが、鶏の卵より時間を要して煮なければならなかったようで、殻を剥こうとしたら、黄身がどろりと落ちたので、気持ち悪くなり食べられませんでした。
今年ははなから食べようという気持ちにはなりませぬ。
なんという輝きでしょうか。
無精卵でありながら、そこに命のエッセンスが込められているのであります。
スケベの向こうには美があるのでありましょうか。
いやいやスケペもまた麗しいのであります。
女の乳房を彷彿させる、この卵の色なのであります。もちろん、こういう乳房ばかりではありませんけれど。
キャミソールをしたからはいで乳房をあらわにしたときのような、ぜいたくな無防備な罪の意識に似たこわさが、カメ子のタマゴからもかんじられるのでありました。