07.01
画像は、青森県の写真家、故、小島一郎の写真集からのモノであります。
恐ろしい太陽の下で人間が働いているのであります。
「運命から逃れられないよね」
と、困ってしまった一人のお女性を思い出すのであります。
「死ぬことばかりを考えてんだ」
四柱推命でみると、真冬に泥が凍てついた命でございました。
奇門遁甲命理で見ましても、水が凍りついた運命なのでございます。
家庭運と社会運に傷がありまして、それが凍りついているのが、不幸中の幸いであります。
氷が解けますと、悪さがトドッとやってくるのでございます。
が、凍ったままでも、運命は開かれませぬ。
「ちゃんと働けたのはフーゾクだけだしね、バカだから」
そのようなことは聞かなくても分かるのであります。
「そしてさ、二年間入院暮らし」
発狂したそうでございますです。
最近のフーゾク嬢は、親から勧められることが多いので驚きであります。
お前のような奴はフーゾクしかないぞ。とか、フーゾクにでもつとめて家に金を入れろ、などと言われるそうであります。
このお女性も同様であったそうでございますです。
「歌を忘れたら、思い出さない方がイイだろうなぁ」
何の脈絡もなしに、私メは、どこを見ているのか定かでない視線を泳がせているお女性に申したのでありました。
歌を忘れたカナリアはうしろのお山に捨てましょか♪
柳の鞭でぶちましょか♪
いえいえそれは可哀そう♪
「殺人でもするか」
「あはは」
と笑われました。
「せんせいも重症だよね」と。「わたしより気が狂ってるみたいだ」と。
「オレが死にたくなったら、いっしょに死んでくれよ」
「まってるね」
運命は可変可能なはずであります。
可変可能なはずなのでありますが。
考え込む私メこそバカなのでありました。
偉そうでありました。
傲慢なのでありました。
許してくれたすけてくれと自己嫌悪に包まれるのでありました。
ふと目を上げましたら、歌を忘れたカナリアが、私メには教会のマリアさまに見えたのでございますです。
鑑定をしておりますと、ごくまれに、こういう感覚に彷徨うことがございますです。
胸がいっぱいになって涙が出ました。
到底及ばないことが、ありますね。
でもそれを与えられてしまったなら……。
●十傳より→やはり、象牙の舟に銀の舵で月夜に舟を出しましょうか…。
忘れたくとも忘れさせてもらえない歌の下手なカナリヤは、何をよりどころに啼けばよいのでしょうか…
●十傳より→歌は諦めて吹いてはいかがでしょうか。尺八でも。首振りが大切でありますです。
それもイイですね。啼くより啼かせてみせましょうか。案外その方がシヤワセかもしれません。首振りが大切ですか…練習と復習が必要ですね。
●十傳より→本能で大丈夫かと存じますです。
生まれた家によって 幸・不幸が
ある程度決まりますね。
この方も恵まれた家庭で育ったのではないのですね。
それでも、あと何年先かは解りませんが
幸せを感じる時が訪れると信じています。
今までの苦労が大きければなおさら
ささやかな幸せでも逃さないでほしいと。
それより、先生のような方が傍にいて
話を聞いてもらえるという事でも
本人の気持ちはどうあれ、幸せなことではないかと思います。
私も日々辛い事はありますが
過去を振り返り、今こうして先生と会話が出来るという事は
「自分はなんて恵まれているのだろう」
としみじみ有難く感じています。
●十傳より→売春以外の仕事で、自分の力で千円でも稼げることからしやわせが始まるのかもしれませんです。仕事は社会とのかかわり合いでありますから。が、これは、とても恐怖心が付きまとうのであります。
先生サイコー!
こういうこと書かせたら
右に出る人はいませんね!
わたしも泣いちゃいました…
●十傳より→おっ、久しぶりのコメントざんすね。
先生こんばんは。
風俗のお仕事が出来る方って…何のお仕事でも出来てしまうかと思ってしまいます…
身体張ったら怖いものないかなって。
●十傳より→それが、何もできなくなのでありますよ。人にもよるでしょうけど。前職を聞かれますですし、普通の仕事はフーゾクに比べ安いし。みんなバカに見えてくるわけであります。最後は自分自身さえ。戦地から引き揚げてきた兵士のようなものでしょうか。