08.12
ドアフォーンの音におもてに出てみると蝉が転がっておりました。
まだ生きていて触れると羽根を震わせます。誰もおらず蝉が、命を終えるところなのでした。
地上に出て一週間で死んでしまう蝉は、地中で生活している姿が本当の姿なのかも知れませんです。
最後の一週間、目も眩むような夏の光を浴び、生殖行為にいそしむのですから、それは恍惚の日々なのかもしれませぬ。
ふーむと哲学に浸っておりましたら、門の死角に宅急便屋が佇んでおりまして「サインを」と胸のホケットにさしていたペンを私メに向けるのでございます。
お盆休みで街から人々はグッと減り、宅急便屋の車の荷物も少なそうでありました。
が、重たそうな段ボールを抱えているのであります。
それは北海道からおくられた唐黍でありました。
唐黍と呼ぶのか、トウモロコシなのかコーンと呼ぶのが正しいのか、私メはつい「キミ」といってしまうのであります。
昔、行商のオバちゃんが、背に籠を背負って「キミお買ってけらぇん、キミっこおげってけらぇん」と家々を回っていたものであります。
いまでは「キミ」と言っても店員は首を傾げるばかりであります。
「キミだど。懐かし言い方だぁ」
と年配者は「いまでは若げ人はキミなんて言わねべおんね」と親指の付け根を上手に使って「ほれ、20粒とれだ」と手のひらを見せるのでありました。手のひらには一列に20粒のキミがくっついて並んでいるのであります。
でも私メは丸かじりする派であります。食い後は汚らしいのでありますが、しかし丸かじりが一番おいしいよーに思いますが、これは個人差でしょう。
頂いた唐黍は齧ると、すこし青臭く、やがて甘味がひろがるのでありました。
それは夏と秋のふたつの味覚でございます。二つの季節が同居しているのだとおもいます。
これから蝉の死骸の量に比例して秋の食べ物が出回るのでありましょう。
手のひらを陽射し除けにして「いつまでも暑いですね」などと挨拶を交わしながら、その買い物かごには梨や栗やキノコが収められている季節になるのでしょう。
お女性の美がやや陰り、男の良さが引き立つのも秋のしられざる特徴。
どーれ、女ゴロシのための秋物の服でも買いにいきましょうか。
「トウキビ」 懐かしい響きです、忘れかけていました。
昔のトウキビは色もカラフルで 非常に固く
茹で上がるのに随分と時間がかかった記憶があります。
命を亡くしたもの、これから息を引き取ろうとしているもの
多くの蝉が 庭やコンビニの入り口あたりに横たわっているのを見る度
人の足に踏まれるのも忍びないので、そっと隅の方へ置いています。
服を買いに行かれるのですか
オシャレをして、どなた を落としに行かれるのでしょうか
●十傳より→落されるよーに仕向けることこそ大事。
9/1甲壬の大像吉出てますが、これは己壬としても見よということですか?
●十傳より→甲壬は甲壬でございましょう。そこらへんは十傳スクールへどーぞであります。
いろんな呼び方があるんですね。私は「もろこし」と言っています。ところで、職場に、爽やかな笑顔とキラキラした表情の男性がいてて、私などは言葉を交わすだけで、それまでの強烈な眠気も立ち消え、胸中、うっとり。心の中で、いつも思いっきり叫んでいます。いいなーいいなーいいなーいいしー！と。でも、きっとすぐに失恋して、土のうえにボトッと落っこちて昇天してしまう。蝉の、実らなかった恋のように。夏って、惚れやすい。失恋も、楽しい。
●十傳より→失恋はぶつけようのない憤りとともに切なさが宿っていて、それがだんだんと微笑ましい思い出になる。失恋にはセレナーデが似合いますです。
私の場合は、失恋して1年ぐらい経ってようやく、相手の人をほんとうに愛していたのか、又は、ただの執着心だけだったかを、悟ります。
失恋。
セレナーデ、どっぷり浸るの、もともと好きだし。
物事いろいろ、諦めることも、失恋は学ばせてくれます。
そうなんですよね、だんだんと微笑ましい思い出にもなっていって。沢山だまされていた事もひどい言葉の数々も全て許せるようになっていく。そんな人だっだのだと、冷静に理解しながら。
思うのは、付き合う前の、お互いがすごく好感持ち合ってモジモジしている時、それが一番かもと。。
私は、もう、すっかり怖がりになってしまったし。。
女は、尽くすと、軽んじられるものなんですね？
●十傳より→最初が肝心なんですが好かれよーと思うと自分のお人好しが出てしまいますね。いちどつまずくと朝鮮人の慰安婦問題みたいに過去の色々を取り出してはチクチクしてしまいますね。男としてはトホーにくれますです。
ははは。小野先生のコメントに、笑ってしまった。
トホーにくれる、ところ！
ただ、私より、相手の方が、何かにつけチクチク言ってたよーな
その彼、癸亥。我慢強さだけは、ピカ一。命理は乙乙が中宮に座す凶。そういえば、程度の低い輩とつるんでは楽しいそうだったです。きっといまもこれからもずっと吊るんでいますね？
●十傳より→別れた後のことを考えつつ付き合っているよーな気がいたしますです、私メは。卑怯者カモですけど。
はじめから私と別れること前提で付き合ってったことですね？そんなひと別れて正解ですね。
彼は、年柱、時柱に合計３個の食神をもつ過食神（というのかな？）で、傷官格で。
深く付き合えば付き合うほど、どんどん口が悪くなってく人で、私とは、似て非なる人でした。
やっぱり別れて正解！！
小野先生、いつも、返信下さり、ありがとうございます。
●十傳より→別れた後に悪い思い出を持たれたまないという身勝手さが男にはあるよーであります。
落とされるように仕向けているのが見透かされていて、しょうがないと思っているのかもですよ。それも愛されている証拠ですが。
●十傳より→むろん見透かされなければいけませんです。見透かされてこそのテクでありますれば。