2019
02.21
02.21
老母の確定申告書を提出したあと、祇陀寺という曹洞宗系のお寺の近くにある、うなぎやの暖簾をくぐりました。
暖簾はありませんけど。
二年ぶりでしたのに、覚えていてくれまして、特別のお部屋に案内されたのでした。
五臓六腑にしみわたる美味しさでございました。それと一陽にも効果的。
うんちくを語る以前の、
「うなぎとは、こうでなくちゃ!」
の美味さなのでありました。
廊下でへだった部屋から、ときたま会社員らしき人々の笑い声がそぞろ聞こえてくるほかは、何も聞こえず、鼓動が時を刻んでいるだけでございました。
私メはさいきん夜のモリオカの歓楽街から足が遠のいておりますです。
理由は、
「もは飽きた…」
でございます。
それは東京にいても同様でありまして、高梨臨のよーな女の子がいれば別の話でありますが、なんとなく会話が見えてしまい、店に入った瞬間から、気だるい後悔の念にかられるだろーという億劫さ、でございます。
が、うなぎを喰うと、
「誰かがオレを待っているのでは」
みたいな、危険な期待が体内から鎌首をもたげてくるのでございます。
「行ってみなければ、飲み屋の高梨臨がいないとは断定できまい」
と。
そして老母にいうのであります。
「今夜は何も食わなくていいよね」
タイムマシンというものがあるなら、10代の私メが、このうなぎ屋の近くで、ヤンキー娘の手を握りしめ、
「ボクと逃げよう」
駐車している車のドアを片っ端からあけようとしている自分の姿を見つけるかもしれません。
「いかん、いかん」
が、もはや、そこは深夜の飲み屋でありまして、濡れた舌をぬめらせ、上目遣いにのぞき込んでいる高梨臨が、私メの耳に吐息を吹きかけているのでありました。
鰻とご飯が、セパレートされていて素敵。
ご飯までたっぷり甘いタレがかかってる
お重は苦手です。
白いご飯とお漬物でお口直しが出来るなんて、
とても親切な鰻屋さんですね。
茶碗蒸しもその味が楽しめて、
最後のデザートまで全てが美味しくいただけますね。
●十傳より→茶碗蒸しではなく、肝吸いでありました。
先生の側近の受講生の方々に、
高梨臨ちゃん似の女性が多いのは
気のせいでしょうか?
●十傳より→そーいえばそーでありますね。男は佐藤健ぞろいであります。
確かに。
華やかな戦隊ショーが出来そうです。
●十傳より→面白いかもです。
私の住まいの周囲には大きな川がいくつかあり
昔からの鰻屋さんが何軒があります。
しかも鰻だけでなく鯉こくを出すお店もあります。
鰻も鯉も精がつきます。髙梨臨ちゃん似の美女と
指しつ指されつ一杯飲みながら召し上がっるには
最高の食材です。
●十傳より→どじょ―も宜しいであります。
おや、塗り物のお椀ではなく、陶器に肝吸いですか?
●十傳より→です。漬物は白菜であります。
御馳走ですね。精がつきそうです。
●十傳より→精がつきすぎて困りましたです。