02.04
田口二州は、気学の大家として有名でありますが、横浜の富豪の家に生まれ、容姿端麗、泉鏡花と瓜二つと言われるほどのイケメンであったそーです。
お金持ちですから、気学の宗家である園田真次郎にそうとうなお金をつぎ込んだとか。
真次郎はお金に汚いと言われ、こんなエピソードがございます。
二州に、
「秘伝を教えるから二千円(今では20万円以上)を持ってこい」
それで教えられたのが、
「門に家相の吉凶なし」
のひと言だったとか。
もっとも、教わりに行くときは銀座の千疋屋で果物の籠を二人の店員が持ちきれないほどタクシーに入れて持って行ったそうですから、本格的な占いも教わったことは確かでありましょう。
二州は気学だけでなく、周易は二世高島徳右衛門、四柱推命は高木乗、断易は菊地靖典、手相人相は大和田斉眼という一流の師について学んだのであります。
ばかりか、漢学に詳しく、篆刻も一流の師について学び、民俗学、密教の造詣も深く、天台宗の資格も有していたとか。
一生を趣味人で送った幸運なお方なのであります。
ただ、出版本は、エロ本に等しい人相手相の本ばかりでして、そのへんはとても微笑ましいのであります。
そして、この色情人相の本も、エロさが満載。
昭和の出版本は自由さが横溢しているのでございます。
が、エロの中に、よく読みこむと深さがみとめられるのは、二州が占いを肌の奥にまで染もらせていたからでありましょう。
占いを知らない人が読めば、ただのエロ本であり、性の豆知識でございましょう。
しかし、じつは、ここに収められている数々の人相判断は、かなりのお金をかけて学んだ人しか分からない秘伝のエッセンスなのでございます。
それを軽妙なタッチで書いているために、分からないのであります。
一芸に秀でたお方はエロ話に真実を溶け込ませるのが巧みなよーであります。
そして、
「ここまでです」
と公開する限度もわきまえておるのであります。
「ここから先は秘伝ですゆえ」
かつては名人と呼ばれる方々がちらほらいられました。
明治大正昭和の歴史を、名人占い師の側面から探ると面白く、新鮮かもしれませんです。
が、いまは皆無。
せめて、私メが、名人から教えられた名残を伝えようと思っておりますです。
神楽坂の南榎町に確か
泉鏡花さんのお住まいがあったと記憶してます
田口ニ州さんに、初代がおいでだったとは
知りませんでした。
●十傳より→初代こそスゴイのであります。占いに心酔する凄さでありますけれど。
田口二州さんはブランド名でしたか?
九星気学で豆本を出してる方がいらして、他にも漢字が違う占いの方がいらっしゃいましたのでなんでだろうと思っておりました。
●十傳より→初代の田口二州は伝説のお方であります。ただ占いを妄信するタイプだったとか。
よくわかりません。
初代の方は占術師ではなく、今の田口二州さんは
なぜ同じ名前を名乗ることができるのですか?
●十傳より→高島易断からして、高島嘉右衛門とはまったく関係ないわけでして。
初代田口ニ州さんはいつまでご存命だったんですか?
気学の見方という本を
祖父が持ってまして
これは初代田口ニ州だと申すのですが
果たしてこの本がそうなのか?
●十傳より→さーて易者の末路までは。