02.16
家が解体されておりました。
しやわせを求めて新築するのか、それとも売り払ったのか。
「ただいま！」
とは帰られなくなったのは事実でありましょう。
線路沿いの家だったから、まだ暗い早朝から、深夜まで、走りすぎる電車の振動で、がたがた揺れたりしていたことでありましょう。
私メも中学の頃まで古い家に住んでおりまして、冬ともなると、明かりとりの小窓から、ちらちらと雪が舞い込んでくるのでありました。
その小窓からは雪の野が見渡せ、電信柱の街灯の下で、雪がさかんに降っているのでありましたなぁ。
そして冷え込んだ朝には、窓ガラス一面が、氷の花模様で覆われるのでした。
オナニーを覚えたあたりに、新築の本家に引っ越してから、しばらく、その古い家の話題があがり、風か吹くと天井から砂がこぼれてきた話題や、床板の隙間から夏草が顔を出したことだの、裏の戸が分厚い氷で開かなくなったことや、薪ストーブでセーターを焦がしたことなど、話は止まらないのでありました。やがて、ため息をして、みな黙るのでした。
二月の、ちょうど今頃になると、煙突が煤でつまり、毛のついた長い針金で掃除をするのでした。注意しないと、タールが手について、一週間は汚れがとれなくなるのでありました。
貧しさはけっして幸せではないけれど、しやわせというものは豊かさとは比例しないようであります。
秋に冬に備えて、家族で森で焚き付けにする杉の葉を炭すごで五つほど拾いに出かけ、薪を家の周りにオーバーコートのように高く積み上げるのであります。ひと冬の暖をとるためであります。
その薪がなくなり、家の破れた壁から、外が見えるようになると春の到来なのであります。
もしかすると、このように季節といっしょに生きていくことが大事だったのかもしれませぬ。
いま恋愛は存在するのでしょうか。
いや、くさるほどの恋も濁情もあることは分かっておりますです。
が、ロマンという恥ずかしいような恋愛という意味であります。
そんなものはじつは存在しなかったというならば、それはそれでイイのであり、また「オメだけが失ったんだよ」といわれてもイイでしょう。
貧しさからは貧しい恋しか生まれないんだ、もうその話題には触れるな！と、殺風景な季節のない図書館のような場所で、ムキになって叫んでいるような気がいたしますです。
豊かになったと思いこんでいるだけで、ほんとうは以前よりずっと苦しく貧しく不幸へと転落しているとも思えますです。
冷たい暗闇の中で薪が紅々と燃えるとき、肩を寄せ火にあたる。
ゆらめく炎。暗がりの形を浮かび上がらせる柔らかい光。
温もりとは直接でありました。
小さい時、冷たくかじかんだ手にそっと息を吹きかけて温めてくれた、誰か。
氷のように冷たい足だねと言って、太ももに挟んで温めてくれたあの人。
私はだから、今になって薪ストーブがほしいと思うのかもしれません。
●十傳より→体温の高いお女性には手を焼くものでありますですよ。
お金と言えば心と返し、心と言えばお金と返す…。
そしたら私は焼き芋とか一夜干しでも焼いて勝手に食べてます。実用一辺倒の薪ストーブで！
●十傳より→薪ストーブで煮た牛乳にウィスキーをたらすと最高でありますですよね。
だんなさまの遺産でなかなかのお金持ちの親戚がいますが、
しやわせには見えません。
3人の40代の子供は、3人とも引きこもり。
一人は、「宇宙人に頭の中を読まれている」と言って頭にアルミホイルを巻いています（笑）
そのうち、悪い女にたぶらかされて、根こそぎ財産を盗られそうだねーって、親戚一同面白がって…いえ、心配しています。
お金があるイコールしやわせではないですよね…。しみじみ。
●十傳より→根こそぎとられてしやわせになるのでありましょうか。
お金が無さすぎてもしやわせじゃないから。
●十傳より→お金のなさを武器にして、金を払え払えというとんでもないお女性もおりますですよ。そういうお女性ですね、私メに奢らせておいて「心、心」とご馳走主の私メにとくとくとスピリッチャルを説教するのでありますです。
ロシアの隕石落下や小惑星の最接近通過は、やはり何かの予兆なのでしょうか？
●十傳より→小惑星が接近していたわけですよ。その情報隠しというわけでありました。東京に落ちれば面白かったでありますですね。中国でもいいけれど。アメリカでも。
読ませていただいているうちに涙が出ました。
先生の文才がそうさせるのか、先生の優しさか、
情景がありありと浮かび、涙が止まりませんでした。
(日曜日ですが仕事中です。 この涙どうしよう)
幸せは未来にもあるのでしょうけれど、どうしても
過去を振り返り、毎日の生活の中に幸せか詰まっていたと
宝物のように思ってしまいます。
●十傳より→文才でも優しさでもなく、しいて申しますればスケベさでありましょう。
先生こんにちは。
こちらのブログで先生のスケベさを皆さん学んでいるのでしょうか？
先生の文面のみと(想像していた先生)先生にお会いした時は…ギャップがありました。
少女Ａだけでしょうか。
●十傳より→が、それは着衣した私メでありましてね。
ヨコからすみません。私はギャップはなかったですねー。
●十傳より→そういえば、東北弁をかなでると、とても麗しいお顔をなさいますですよね。
さらにヨコからすみません。
私もギャップはなかったです。いろんな意味で。
●十傳より→いろんな意味といわれると、不安になったりするのでありますです。
そう…もっと不安になって。
先生の不安そうな表情…ゾクゾクしますわ…。
（Ｓに目覚めたかも！）
●十傳より→逃げるしかないようでありますですね。