2014
09.19

神田という言葉の響きを耳にすると、同時に、若き日の思い出が乱れて思いだされるのであります。

一つの思い出から複数の思い出が芋づる式によみがえり、すると当時の風の重さや、町の匂いまでが胸に迫ってくるのでございます。

店は変わっても、建物や全体の雰囲気は当時のまま現存しているワケでありまして、関わりのあったお女性も若いまんま、笑顔で手を振っているのでございますです。

寿司屋もありまして、そこは常連になると、過去が過去ではなくなりますから、年に一二度足を運ぶにとどめておるのであります。

この神田界隈に、思えば20年以上も縁があったのでございます。

「んだんだんだたたたた」
と、完全に忘れていた人の名も、上から下まで、ほほとんど反射的に口にのぼるから不思議でございますです。

ふたたび、ここで部屋をレンタルして、講義をするのかと考えますと、初恋のお女性と長い時間を経て、めぐり合ったような純な気持ちになるのでありました。
「だよね」
「やっぱ?」
と街角で再会することは現実では起こり得ないことかもしれませぬが、起こり得ないことでもございませんです。

しばし、懐かしの町の一隅にたたずむ私メに、怪訝なまなざしを投げかける人々。
「なーんにも知らないクセに」
と、あのころ弾力のあるおヒップをしたお女性の幻を追いかけるのでありました。

2014
09.18

11月1日スタートの断易秋組の講座の場所が決まりましたです。

東京駅から山手線で一つ目の神田駅下車で、速足で歩いて5分というところであります。

神田駅で藻屑現象に見舞われても、まずは大丈夫かと。

西口商店街という安く飲める店が軒を連ねておる通りを過ぎて、すぐの場所でホテル(ビジネス)が目安となっておりますから、分かりやすいと存じますです。

私鉄で大手町下車のお方はサンケイビルの出口から、速足で10分ほど。

それよりなにより、冬の寒さ、夏の猛暑であったとしても、天井に設置してある空調がガッチリとカードしてくれますでしょう。
奇門遁甲夏組のご面々、実感としてお分かりですよね。

まずは此処で不思議な知識を身に付けてくださいまし。

というわけで、「会場も決まらずに大丈夫だべか……」と先暗示の強い、印星大過の皆々様も、ご安心召されい。

私メといたしましては「神田に回帰するのであるか…」と、私メにしか分からぬであろう感慨がひとしおなのでございます。
神田は郷里のモリオカより精通しているはずの地ですし。

2014
09.17

春のはじめに花を咲かせていた梅の木は、すっかり老いさらばえた葉を残したまま秋風に揺れもせず渋い姿をとどめておりますです。

樹木は命を根に戻し、だから葉も枝も枯れるのでございます。
枝を落しても、夏のように樹液が垂れもしないのは、そのためなのであります。

では何の役にもたたないかと申しますと、けっしてそうではなく暖をとるための焚き木となるのであります。

しかし、今の時代は薪も焚き木などというものは無用の存在。
電気やガスがその代わりをするわけでして、むかしのように枯れ枝を集めて冬に備えるという風習はすっかり絶えてしまいました。

私メも小学生の頃には、家族全員で郊外の黒石野の森の中で、枯れ枝や杉の葉を炭スゴに10俵ほど集め、ストーブの焚き木としたものでありました。
焚き木とは、薪に火をつけるための小枝のことでございます。

何を語ろうとしているのかと申しますと、四柱推命のことなんであります。

どのような命式であっても、そこに救いがあり、たとえ枯れ木でも重要な役目を負ってこの世に誕生しているのだと言いたかったのでございます。

が、電機やガスが暖房の主流となってしまっては、役に立つはずの命式も、現代では無用となるのかもしれませぬ。

まてまて、電力に依存した世の中は、電力にトラブルが起きた時に困った事態が発生することは、古代のエジプト文明が、そのよりどころとした大河の流れが変わった途端に滅んだ歴史と照合すれば一目瞭然でございます。

「わたしは、これからどうしたらいいでしょう…」
と、挫折したお方を前にして、しばし答えに窮し、そのお方のリストカットの痕に目を落すことがございます。

けれど思えば、だれしもが「これからどうしたら…」と思い悩むのでございますです。

秋が帰ってまいりました。
占いの季節でございますです。