2014
01.19
01.19
窓のそとは雪降りなのでありました。
ストーブを抱えるようにして仕事をしておりました。
私メの部屋は暖房がなくトイレも階下。極限まで我慢し、悶えるようにして排尿するのであります。
頬にひげがのび、髪の毛もごわごわ。
郷里の私メはひどく無精でありまして、洗髪は三日に一度、それも石鹸を使うのであります。パンツははきっぱなし。
隠遁という風情であります。
それでも肥料を作る時は、形式的に手は洗いますけど。
雪に閉じ込められながら、むかしに読んだ本などをめくったりいたします。
太宰治とかの本が妙に似合うのであります。
ふるいエロ雑誌も情緒がございますですよ。
東京での自分が別人ではないかと思ったりもいたします。
数年後のイントロなのでしょうか。
情報という情報をいっさい遮断し…いや遮断しようという勇ましい気持ちではなく、それらがぜんぶ喧しく感じられるのであります。
しかし、明日は新幹線で都会に舞い戻らねば。
スケジュールが埋まり始めているのです。
仙台、大宮、上野、東京とたった四つの駅しか止まりませんが、ひとつひとつの駅を過ぎるたびに、頭が覚醒されていくのであります。
すると、雪降りが、数年前の景色のように現実味を失っていくのでございましょう。
これもそれも、いつものことであります。