2013
04.12

意識としては、まだ二月なのに、季節はいつの年より二週間は早くめぐっているために、時差ボケにちかいものがありますです。

早くも藤が咲きだしました。

精神と肉体の成長がアンバランスの思春期のようなものでございます。
「あんや、恋愛はまだまだ早えんだよ」
などとたしらめつつ育った経験は、いまの50代のお方なら分かるだろうと存じますです。

「恋愛は、もっとちゃんとしてからでも遅ぐねんだがらね」
とか、
「あんや、男女交際ばかりか、あんたの頭の中にあるのは。情げねぇ人だごとぉ」
と言われ続け、ふと現在を省みても、頭の中にあるのはお女性のとのみという有様であるのであります。

「10代の性教育」とか「性教育入門」という本がありまして、中学の帰り道に、それを本屋で買おうとしましたら、店主のガガハマに、
「まだ早ぇんでねの?」
とギロッと睨まれましたのでありました。

いやはや歪められた性の時代でありました。
そして、思うことは、歪められてこそ、性の愉しみがあるということなのでございます。

「これは毒だから子供がなめてはならない」と和尚さんが隠していた蜂蜜をこっそり舐めた一休さんの感動といったら、なかったでありましょう。

「子供をつくるために」
という目的でするおセックスは、考えただけでもゾッと身ぶるいいたしますです。

学校で性教育をしたために、そのおぞましさが潜在意識まで沁み込んでしまい、草食系と呼ばれる男たちが出現しているとも考えられるのであります。

「まだ早い」「まだ若い」と年輩者に言われたまま守っていると、時間だけが過ぎていくものでありますです

「まだ早い」という言葉は、若いヤツらに放つ言葉であって、自分が言われたなら、それを守ってはいけない暗号だと受けとめるのが正しいかもでございますです。

それにしても、藤が咲き、八重桜が花ひらき、あとは滅びるだけのような気がいたします。