2018
05.31

納屋の奥には二代前の、つまり祖父の遺品か゜納められた箱がございます。

開いたら…。
「入れ歯じゃじゃじゃ!」

腰が抜けましてござる。それと占いの道具。
そして、あまり価値のない古い紙幣。
その他、手紙や手帳などが埃といっしょに出現したのでございました。

まるで墓を掘り起こし、木乃伊を発掘した如きの気分。

箱に戻し処分!

納屋には江戸時代っぽいお膳30組が正絹に包まれてあるほか、錆びた日本刀数振り、明治11年発行の九星、易学の奥傳と記された和綴じ本、刀掛け、マムシのアルコール漬け、などが押し込められているのでありました。

奥伝を斜め読みいたしましたら幼稚な内容、しかし、なるほど、その当時は気学が発明される以前でして、九星をいかにして気学に組み立てたのかが分かって、それはそれで面白いのでありました。

納屋の奥にはまだ黒い木製の箱があり、開けるのが恐ろしゅうございます。

テーブルに置いた入れ歯を見つめつつ、すする蕎麦はオツなものでございました。