2020
12.20

戸棚の中に、レモンとイワシの缶詰がありました。

講義の後は、グッタリして、買い出しに行く元気が出ないのでありました。
そこで、記憶を頼りに…というか元来、酸っぱい食い物が苦手なので、どの記憶なのか定かではありませんけれど、イワシとレモンのパスタに挑戦したのであります。

「酸っぺぇ!」
それは最初だけでして、
「意外にイケる」が、「これは美味いぞ」に変わりまして、瞬く間にペロリでございました。

もちろん、白ワインが傍らにあるのでありました。

と、いうのは昨夜のこと。
このブログは、モリオカの実家にて打ち込んでいるのであります。

講義を終え、17時29分東京発の下りの東北新幹線。
ガラ空きでございました。

駅で拾ったタクシーの運ちゃんが、
「どこからすか?」
「……東京」
ふーんと唸ったきり、押し黙るのでございました。

モリオカでの疫病は、現地の医者たちが飲み会をしてクラスターさせたのであります。他の地域とは性質が異なります。
などと弁解しても…と情けなくなるのでありました。

流れゆく暗がりの雪景色のむこうに、レモン色の三日月が沈むところでありました。