2020
12.02

知らない町の、誰も通らない小径を散歩する心地よさは、それは快楽に通じますです。
もう二度と通ることのない小径であります。

ポケットに五千円札を入れ、ぶらぶらする楽しさ。
店があれば、ちょっとしたもの、たとえば喉飴とか、耳かきなどを買ったりするのも楽しいのであります。
地元のオバちゃんたちの会話に耳を傾けたり。

喫茶店でもあれば立ち寄るのであります。
不味いコーヒーをすすり、店員の無作法な対応も、そのまま受け入れ、
「これも旅行の楽しさ。あとになれば思い出になる」
なのでございます。
「むしろ感じの良くない店員ほど、スクールでの話題にもなるから」

しかし、今回は、ポケットに、もうひとつ、そうです。お砂を忍ばせておりまして、小径は小径でも、
「九曲がりの小径を探したのでありました」

竜がうねっているような形の小径。
地相の問題なのでございます。
お砂に命を…という企みだったのであります。

モリオカや茅ヶ崎、あるいは神楽坂にも、秘密の九曲がりの小径がございまして、なるべく散歩コースにいたしておる次第。

神社に向かうコースとしても、これを知っていれば便利であります。
面倒ではございますが。

これは台湾の導師に教わったことでございまして、でも、いまならスマホで簡単に地図を探せますから、いちおうは便利ではありますね。