2020
12.11

一通の封書が届き、それはオノ家の親戚にからむトラブルに対する訴状なのでありました。

お家騒動が始まったよーであります。
時間をつくり新型肺炎(原因は中国人)の蔓延する郷里に戻ることに、日程を調整しているのであります。
なにしろ、情けないことに、これでもオノ家の本家の頭首なのでありますです。

「こんな時に…」
年の瀬の押し迫った「しやわせカード」づくりに忙しい、こんなときに。

軍歌を聴いて勇気を奮い起こさねばなりません。

私メにとっての軍歌は「ざわわ」なのであります。

「ざわわ、ざわわ、ざわわ」と、あのしつこい、いつ終わるとも分からない歌。
作り手の好戦的な気持ちが如実に表れているのであります。作り手の息子の直太朗とかのひきつった顔をみれば、
「やはり…」
と戦争好きの親の心が分かるのであります。

いずれにせよ、目を閉じて「ざわわ」を口ずさめば、中国大陸を銃を担いだ兵士が「ざわわ、ざわわ、ざわわ、ざわわ」と夕日に向かって進軍するさまが思い浮かぶのであります。後方には慰安婦として雇った南朝鮮のお女性たち。
軍靴が雪を踏みしめ、「ざわわ、ざわわ、ざわわ、ざわわ」と凍てついた大河を渡るのであります。

怒りにも似た勇気がふつふつとたまりはじめ、
「くそ叔母がまた仕掛けたのか…!」
お家騒動の首謀者が誰かは、すでに割り出されています。

自作のタクワンを片手に近所を回っては配り、ついでに玄関先で悪口を告げてはトラブルの種をまく悪癖のある叔母であります。
それが噂となり、昇進の妨げとなって困っているという訴状。
「しかも私の家族を詐欺師とかペテン師と名指しし…」

さらに心の怒りを呷るには、鶴ベイとかいうヤツの笑顔や声を聴けば万全。「戦争したい!」気持ちが強まるのであります。

さーて、どの術の実験を使って首謀者を懲らしめるかという楽しみもございます。
説得など無理なこと。相手の心は一ミリだって動かせはしないのであります。
心が動かせないならば、体調や精神面を揺らせばイイことであります。

ノートを書き写さなきゃ。

ああ、忙しい、ああ忙しい。
ざわわ、ざわわ、ざわわ、ざわわ、ざわわ、ざわわ、ざわわ、ざわわ、ざわわ、ざわわ