10.15
断易初等科は、六か月延長しまして、次回から三冊目のテキストに入るのであります。
講義しておりまして、じつは不安だったのであります。
「ちゃんと覚えてもらえているのだろうか?」
「教え方がマズイのではあるまいか」
「急ぎ過ぎているのかもしれないぞ」
しかし、先日、ある受講生からご質問があり、本人の解釈が添えられていて、それを見て、ホッといたしました。
「おおっ、キチンとおぼえている!」と。
断易は知識よりも、日々の実占が大切なのであります。
「実占しながら原則を踏まえて解釈する」
これが王道でございます。
ちょっと齧っただけではいけませぬ。
知ったかぶりになり、いい加減な解釈をして原則を曲げてしまうと、奥義に到達することはできませぬ。
いい加減な解釈でも、当たりますから、そこで名人気取りになってしまうのが断易の恐ろしい落とし穴。
原則から逸脱すると、さざ波のような細かな解釈へ向かう道が閉鎖されるのでございます。
「吉凶」と「状況判断」
この二つを分けることも大切であります。
とても独学で到達することは叶わぬ占術でございますです。
初等科の最後の六回をクリアすれば、次は中等科、高等科へとだんだんと加速度的に進むのであります。
名ばかりの名人はたくさんおいでであります。
が、二言三言喋っているのを耳にいたしますと、「まだまだであるな」と感じてしまい、「十傳スクールはたいしたものだぞ」と手前味噌に帰結するのでございます。
へすけた奇門遁甲、おまぬけな四柱推命が溢れております。
おそらく中身は空っぽで、いつニセ占いがバレルか心配だろう名人さんを一列に並べて端っこからバリバリと自動小銃をぶっ放つ妄想にかられつつ、「これは、もうしばらく講義を続けなければなるまいて」と思ってしまうのでありました。
本当の名人、達人を育てなければなりませんもん。