2019
11.15

いつの頃だったでありましょう。

30代の後半であることは間違いございません。

イベント鑑定で、まだ鑑定に慣れていないことは、このオドオドした目つきで分かりますです。

が、朱塗りのヤツで断易していたということは、鷲尾先生に通って二年目は経過していたはずであります。

鷲尾教室は、生徒さんというよりは、すでにプロ鑑定士となっているオバちゃんたちがほとんどでして、
「オノさん、道具は大切よ。覚悟が決まるから」
とうなされ、大枚をはたいて象牙のサイコロなどを買ったわけでして、それが鷲尾先生に学んで二年目のことでありました。

イベント鑑定でありますから、深読みすることは無理。
時間は10分間と言われておりますから、飾りでカラカラとサイコロを振り回すだけでございました。

まてよ、マントをはおっております。
ということは、銀座ジプシーのところに出入りしていたということになる。それより後かもしれませぬ。

飲み屋の女の子も集まり、
~ムッシューむらむら~
なんて冷やかされておりましたからガングロさんが流行るずっと以前でありましょう。

そう、ムッシュー・オノが、占い師名でありました。

照れくさい、純粋な時代もあったのでありますですよ、私メだって。

2019
11.13

占い用語の一つに『懐才不遇』ってなヤツがございます。
才能があり、人一倍の努力も惜しまないのに、世間から見捨てられているお方のことを申しますです。

ばかりか、ド貧乏で、しかも病気がち。
口癖は、
「悪い人ばかりが栄えるのよねぇ」

健康でお金持ちは悪人というよーに見えだしたら、この世の牢獄にはまってしまったと自覚しなければなりませんです。
分かりますですか、このニュアンス。

首でもくくったり入水自殺やガス管をくわえれば、簡単に楽になれるのではありますが、
「明日になれば…、来年なれば…」
などかすかな期待があるのなら、左の画像の呪符が激しい効果をもたらすと言われておりますです。

運を開き、富貴に至ると約束されている呪符なのでございます。

手すさびに作成してみましたです。

ただし、この呪符には柳の木が必要であることを忘れてはなりませぬ。
さらにパワボの如く土に埋めなくてはならないことも条件の一つであります。
このよーな条件が揃った時、鍵となり、それがカチッと合ったとたん、目に見える風景が違って見えるのでございます。

大切だったものがバカバカしてものに、愚かしいものが金ぴかに輝いて心を直撃することになりましょう。
いかにも、開運の兆し現象なのでございます。

現在、ひそかにwebスクール「呪術編」を作成しているのでありますが、こんな感じのものをご提供できればと考えております。

もっとも、このブログは、「呪術編」のCMという考えはなく、正直、暇つぶしにご紹介したにすぎないのであります。

2019
11.12

仕事を予定より早めに切り上げ、ウイスキーを呷ったら、目の端に11月の満月が雲間を泳いでおりました。

十六夜でございます。

体内のケダモノが吠えておりますです。

吠えてもコダマがかえるだけでしょーけれど。

同じ月を眺めながらオナ電話したら…と想像しましたが、実際にはアホらしくなり、窓にカーテンを引き、照明を消して瞼を閉じ、「はーいはいはい」と応じることになるのでしょー。

古来、満月の日は動物が交尾する夜なのであります。
月夜のオス蟹は、ライバルよりはやく目指すメスと交尾するために体重を落とし、走るスピードを上げると言われております。だから月夜蟹は身が痩せて美味しくないのでありますです。

電気のない時代の人間の男も、月のあかりを頼りに、お女性の住む家に、暗闇の森を急いだのでありましたでしょう。
故に、満月に生理にはお女性はめったにならなかったとも。

が、実際は二十三夜などは深夜に月が上がるため、その三日月の弱い光に身を隠し、お女性に通ったのかもしれませぬ。
月待ともいって月が出るまで酒を飲み、
山の端に三日月がかかった頃、
「そろそ赴くことにするか」
と香を焚かせた上着をはおったのかもであります。

電気が街を照らしたのは、せいぜい百年少し前あたりから。

古代人の本能が男女に目覚めるのは、これは正常なことでありましょう。