2015
08.21

新横浜にあるラーメン博物館に行ってきたのであります。

入館料は大人310円。60歳以上は100円。
なのて百円のチケットを買いましたら、身分証明書の提示も求められず、そのままパス。
見た目で年と分かるのかと、軽い絶望を覚えつつ、地下へ。
昭和を匂わせる作りでして、目指すはイタリアのラーメン店の「カーザルカ」。
屈辱をしのんで行列に耐えること30分。
なんでも腹に優しいスープとアルデンテの麺が売り物とか。

教育テレビのイタリア語の番組で扱っていたのが動機なのでございました。

しかし、いざ食して見ましたら、30点!

「あんや濃すぎるえんちゃ」とスープにお湯を注いだかのような感じでありまして、麺はモギモギと、そのスープに馴染まないのであります。
かろうじてオリーブオイルで炒めたニンニクがイタリアの雰囲気をむりくり出しているのでございます。
しかも調理場にいるのは日本人の奴隷。ルカさんはご不在。
集団催眠に弱い日本人でも二度とは足を運びますまい、というところであります。

一考どころか万考しなければなりませんでしょう。
ミルク仕立てにしたヌードルでフォークで食うという感じにすればイイとは思うのですが、イタリア本国では、東洋のお味を楽しませたいのでしょうから、これ以上の期待はできますまい。

満席の店内で「うまーい!」の歓声はひとつとして聞けないのでありました。

しばらくしましたら藻屑現象を覚えましたが、グッと我慢し、館内のモニュメントを一回りして帰宅の途についたのでございました。

ラーメン自体はたいしたことはありませんが、ふと店主のルカさんの人生を妄想したのでありました。
妄想ですから正しくはないはずであります。
けれど、やはり日本にわたってきたことは本国ではダメな男だったからでしょう。親父からは「お前は最低なところまで堕ちたのだ。せいぜい東のはずれの国に行くしかあるまい」と絶望されていたことでしょう。

が、運とはどこでどー変わるか分からないもの。
日本で食ったラーメンに「!」を感じたのでありましょう。

そして、ヒトカドの男となったわけでありますから、こちらの人生は評価に値いたします。
人はどこで運を拾うのか分からないものだなぁ、と戸塚で途中下車しキレイなトイレで藻屑を心ゆくまで放つのでありました。

2015
08.20

昨年の11月からスタートした断易初等科を、あと半年続行することに決めましたです。

講義でも申しましたけれど、現在「断易講義草案」を進めておりますが、次の「断易における用語および解説」をもって初等科の終了となるのであります。
しかし、一年では消化しきれず、あと半年の時間を要することになってしまいましたであります。

原則として、第一週の土曜日。(11月だけは10月31日にいたします)
具体的にスケジュールを列記いたします。
10月31日(土)
12月12月5日(土)
1月2日(土)
2月6日(土)
3月5日(土)
4月2日(土)
という具合であります。

さて、どのくらいのお方がついてきていただけるかは存じませぬが、せっかくここまてやってきたのでありますから、なんとか受講をしていただければ嬉しいのであります。

そして、そのあと断易は中級課程へと進んでまいりまして、天玄賦の解説になるのでございます。通玄賦、碎金賦も消化いたしますです。
それから黄金策千金賦と続くのであります。

「分からない、難しい」と言いつつ、だんだんと断易が肌に沁みついていくから面白いのでございます。

まずはお知らせでありました。

2015
08.18

奇門遁甲の甲尊の吉格は青竜返首だけであります。
甲×丙の配合で、象意は、朝日が昇るように力強く次第に勢力を増す、とあります。
「求官」でして、信用を司ますです。
これらは拙著、「奇門遁甲術入門」に記されております。

ところが、はたして「信用」が出世などの求官に役立つかは、実際面ではなはだ疑問なのでございます。
甲尊の信用は、心からの信用なのでございます。相手を無条件で肯定するところに甲尊の信用の意味がございます。
つまり、上司にひたすら尽し、可愛がられて出世する。これが青竜返首の意味であることをシカと意識しなければなりませぬ。

が、信じる者は裏切られるのが、この世の無常であることも事実。
利用されて捨てられることは例をあげなくてもお分かりでありましょう。

出世にとどまらず、濁情も然り。
この世で成功するためには、ずる賢さが条件なのでございます。

であれば、青竜返首は使い物にならぬ吉格と申せましょう。

しかし、使い物にならぬのに奇門遁甲を学ぶとき、まっさきに登場するのが青竜返首。
なにしろ、作盤では地盤の甲に着目し、それを地盤の、その年、月、日、時間の干の上に置いて天盤とするわけであります。さらに詳しく述べるならば、丙年、丙月、丙日、丙時でなければ青竜返首は成立しないのでございます。

お手元に「奇門遁甲入門」がございましたら、丙寅、丙子、丙戌、丙申、丙午、丙辰のページにのみ青竜返首があることに気付くことでございましょう。
さらに巻末の暦を開いていただきましょう。
月盤は丙の月をもって局数が変わることを発見するはずであります。
たとえば2015年10月の丙戌の月をもって陰九局から陰八局に変わり、2016年8月の丙申月をもって陰七局に変わるのでございます。
甲が十干の最初の干ならば、丙は局数の先陣をきる干と申せますです。

これらは十傳スクールにて講義しておりますが、それほどの吉格である青竜返首が役に立たず、効果が出ない方位ならば、奇門遁甲は基礎から崩壊するのでございます。

十傳スクールでも「信用など捨ててしまえ、この世で成功したいならば、無用なヤツを切り捨てる無情さこそ大事である」なんてことを語っておりますが、しかし、やはり青竜返首は、素晴らしい吉格であることがやがてお分かりになるのでございます。

四柱推命の命式を補強するために使用するだけではありませぬ。
まぁ、詳しい事は秘密なのでありますが、そのいっけん素晴らしいけれど無用の吉格こそが、使い方によって凄まじい威力を上げるのだということは申しておきますです。

バカの一つ覚えに青竜返首を用いたり、たまたま鬼遁とか玉女守門などの華々しい吉格の文字が目についたから、その吉格に飛びついてイイものかどーか。

八月は戦争反対とか高校野球とかで大賑わいでしたが、そろそろそれらも終息。
頭を占いの方面に切り替えましたら、そういうことをすこし語りたくなったのでございます。