2015
08.24

以前、易者の団体で「占いを資格制にしよう!」という動きがございました。
会計士とか弁護士のように試験によって一定の水準に達した人に「占い師」としての資格を与えようというものでありました。

私メは当然のごとく反対いたしました。

知識もない易者が横行し占い業界を汚すから、というもっともな理由に、根っこの部分で同意できなかったからであります。

そもそも占い師は人間のクズでありまして、堕ちるところまで堕ちた者たちの最後の稼業でございます。
「クズとはなんだ、侮辱するするのか」
と食ってかかられては困りますから、言っておきますが、カスまでは落ちていない宙ぶらりんの身分だと自己弁護いたしておきましょう。

資格を与えられるということは、最低でも身分を保証されるわけであります。その代り自由を差し出さねばなりません。
派閥が生まれるからでございます。
理事長とか会長とかそういう者が現れることは明白。
もともと集団行動が苦手な人たちが易者という稼業に辿り着くのでございます。

それが全国会とかそういうシバリに馴染むことは不可能でございます。

占いはつねに社会から蔑視されつつも、その社会から必要とされる不思議な仕事であります。
自分で腕を磨き、健康に気を付け、工夫によって収入を高めていく、いわば職人にちかい仕事なのであります。
泥の中を這いずり回り、そこで人間の本質というか原理というか、裸な生身の姿を悟ることで、その経験を占いの原則とシンクロさせて成立するのが鑑定であります。
無頼の職業であるのであります。

親にも友達にも相談でない嘆きにちかい欲望を肯定し、あるときは否定し、またあるときはいっしょに怒る運命の共犯者になれれば理想の姿でありましょう。

いま資格不要な仕事は、占いとカウンセラーと手品師くらいでありましょう。小説家だって団体がございますから。

孤独とのたたかいは易者にとっての宿命でありますが、過去には隠田の神様などの大金持ちとして大成功した人たちも大勢いるのであります。
一般の歴史上から無視された大易者たちのお話はまことに面白いモノでございます。

成功した彼らに共通しているのは……。

このことは、ぼちぼち講義でも取り扱うことになるでありましょう。
エロネタにぼやかしつつ述べるつもりでございますです。