2024
05.18

東京大学本郷の三四郎池であります。

都内にはいくつかのパワースポットと呼ばれている場所がありますが、三四郎池は知られざる「気」が降臨するすぐれた地だと思いますです。

上野から急こう配をのぼったところに本郷大地がありまして、反対側は後楽園へとつづく下り坂。
その尾根の部分に東大が設けられております。
東大の下に地下鉄はとおっておらず、手付かずの原始を守っております。
赤門をくぐり、しばらくして右手に折れると、
「おおっ!」
忽然と池があらわれますです。
いわば山上の湖。

池の周囲は足場が悪く、それもまた犯されていない好地。

野鳥が囀り、緑の湖面は静寂を保っている、都内とは思えぬ夢の聖地。

風に乗って、ふと学食のカレーの匂いが漂い、はじめて、そこが東大の敷地内だと気付くのであります。

新宿も渋谷もボロボロ。
おまけにスカイツリーが大地に楔されておりまして、大凶の悪しき風水となり果てておりますです。

いちど三四郎池におでましあそばせ。

2024
05.17

発作的に食いたくなるもののなかに、餃子がございます。

はじめて餃子を食ったのは17の時。
叔父が家庭教師をしていた家が餃子屋で、お土産にもらった、そのおすそ分けで食ったのでありますが、一個を三等分し、そのひと欠けでしたから、味がよく分かりませんでした。
言っておきますが、モリオカの餃子はダメであります。

本格的に食ったのが京都。
とうじ京都にはラーメンが存在しませんでした。
学食でラーメンを注文すると、蕎麦汁にラーメンの麺が入っているのでした。
その代わり、うどんと餃子は絶品でした。
とくに新京極のいりぐちにあったカッパ天国は死ぬほど美味いのでありました。
五人前とか注文してペロリでありました。

京都の餃子を知ってしまってからというものの、定期的に餃子を欲するカラダになってしまったのであります。
東京に出て、「餃子三人前」と注文すると、店主や店の客たちが、
「これからナニをするところだ?」
とでもいうように振り返るのでありました。

夏になり、気温が上がった午後には、
「ああ、餃子が食いたい。ビールをグビッとやって、餃子を食いたい」
餃子に頭が占められるのであります。

十傳スクールが終わったら、王将に飛び込むかな。
そして「餃子四人前!」
と注文してみよう。
レモンの酎ハイと。

2024
05.16

諦めたのであります。

夏を毛嫌いしても、夏はくるのですから。
と、毎年、同じサトリをひらいているのでございます。

浜に人影はなく、海はあたらしい恋の背景を整えているのでした。
去年のふたりでも、10年前のふたりでもなく。

私メもイワテの海ではじめての経験をした一人であります。
お女性の首が、かくまで細いことに感動したのでございます。
こんなにもやわらかいものなのか。
とおいとおいむかしの話。

あの日の方位をかえりみますと、時盤が「壬×丙、天英星×景門、四緑×螣蛇」。
ほほぅ、という感じであります。
短い恋を告げていると、結末からみて理解できますが、若いふたりにはお似合いだったかもしれません。
その前の方位は「青龍返首」。
では、その青龍返首を使えば良かったかといえば、
「それはどーかな?」
首を傾げる次第であります。

もちろん当時は、奇門遁甲など知るよしもなく、ただ情熱という熱病におかされていたのであります。
好きではあっても、結婚とかそういう不純な関係を求めてはおりませんでした。
好きで好きで、もうどーしよーもないところまで来ていたのでありました。
ですから、「壬×丙で螣蛇が付す」方位でちょうど良かったのであります。

今年の海も、あたらしい恋をまっているよーであります。