2019
11.21

モリオカの実家の屋敷をリノベするために家財の移動整理をしているのであります。

と、
コゲな写真が箪笥の奥底から出てまいったのであります。
ギャーッ!!

20代後半のバカ男なのでありました。
まだ易者になるとは想像すらしていなかった時代。
いや、占いを全否定していた頃なのでありました。

タイムマシンがあるなら、
「おぬしの未来はこーなのだ!」
と告げに、当時に戻って、このすまし顔のバカ男に絶望を与えたい衝動が渦巻きましたです。

冷静に眺めると、向かって右側の表情に凶が兆しておりますです。
社会面で地獄を体験する人相。
そして、まもなく、その凶兆は現実のものとなるのであります。

占いの道に踏み出すためには、この凶の人相は必要だったのかもしれませんです。

もう少し屋敷内を片付ければ、さらなるバカ男の品々が現れるかもしれません。
「ああ、オノのバカ息子さんねぇ」
「あそこも、あの息子さんの代で終わりそーだね」
のお声も蘇りました。

もっとも、現在だって同じこと。
「赤いジャンバーをきて、まるでチャグチャグ馬っこみてだごと」
などと影口を叩かれているのは間違いことでありましょう。

2019
11.18

紅葉の最後の赤を残して、郷里のモリオカは冬を待っているのでありました。

庭師のはいった後のお庭は寂しい限りであります。先月、頼んだように植え込みを刈り込み、庭石を強調する庭には仕上げていたのでありますが、完璧なメイクのお女性のよーに取りつく島がございません。

そのうちに氷雨がしずかに庭を包み、私メも家の中の片づけを再開したのでございます。

すると、ふいに吐き気と眩暈に、たちあがれなくなったのです。
初めてであります、こんなになったのは。

おそらく寒さで血管が凝縮しているのに、力仕事を急にしたためでありましょう。
「やばい」
半身不随になるぞと、反射的に客間の中央で大の字になり、股間をおさえたのでした。
不気味にうねる天井を仰ぎつつ、お女性の裸身を思い描いたのでございます。

すると、
ムクッと反応がございましたです。

「これで、ひと安心」
やがて眩暈はおさまり、ムカムカも鎮まり、しかし大事を取り、愛車のシートにもたれ、座席の背中のヒーターをオン。

雨の底でしなびた落ち葉がわらっておりました。

私メも冬を待つ身の上かもしれませんです。
亀頭さまは「まだまだですよ」とは申しておりますけれど。

2019
11.15

いつの頃だったでありましょう。

30代の後半であることは間違いございません。

イベント鑑定で、まだ鑑定に慣れていないことは、このオドオドした目つきで分かりますです。

が、朱塗りのヤツで断易していたということは、鷲尾先生に通って二年目は経過していたはずであります。

鷲尾教室は、生徒さんというよりは、すでにプロ鑑定士となっているオバちゃんたちがほとんどでして、
「オノさん、道具は大切よ。覚悟が決まるから」
とうなされ、大枚をはたいて象牙のサイコロなどを買ったわけでして、それが鷲尾先生に学んで二年目のことでありました。

イベント鑑定でありますから、深読みすることは無理。
時間は10分間と言われておりますから、飾りでカラカラとサイコロを振り回すだけでございました。

まてよ、マントをはおっております。
ということは、銀座ジプシーのところに出入りしていたということになる。それより後かもしれませぬ。

飲み屋の女の子も集まり、
~ムッシューむらむら~
なんて冷やかされておりましたからガングロさんが流行るずっと以前でありましょう。

そう、ムッシュー・オノが、占い師名でありました。

照れくさい、純粋な時代もあったのでありますですよ、私メだって。