2017
06.15

房州から今年も枇杷を頂きまして、そのずっしりとした形に魅入っているのでありました。

夏であります。

もしも経理の仕事ならば、前の季節の計算をするのでしょうが、私メの仕事は次の季節のことを予測するのであります。

十傳スクールの受講生の皆様が、易者になりたいのかどーかは、直接に尋ねたことがございませんから、たしかなところは分かりません。が、受講料を支払ってまでして運命学を学ばれている以上は、すくなからず易者をしてみたい気持ちがあるはずだと思います。

かつて私メは、幾人かの師匠を渡り歩いたまでは良かったのでありますが、「さて、これからどーする?」と、放り出されたような気持でありました。占いでどーやって収入を得るか分からない…。これでございました。
おそらく受講生のほとんどが、立ち悩む未来のお姿でありましょう。
第一歩を踏み出すステージが必要なのであります。

そこで、占いを学んだあとの、NEXTを考えておるのであります。
つまり、実占の場であります。

「濃い目の占い、鑑定ルーム『運命の宿題』小野十傳プロデュース」なんて思いつきましたです。濃い目というのは、手相セミナーの慰安会で、どなたか麗しいお女性が「濃い目で!」と注文したことにヒラメキを得ています。なにしろアルコールが薄すぎるサワーでしたから。そのご彼女は虎に化身いたしました。これも吉と判断いたしましたです。

まぁ、タイトルはどーあれ、秋を目標にしております。

もちろん、甘ちゃん占い師はいけませぬ。それなりの実力をつけた受講生でなければ、お客様の運命を狂わせるわけですから。

その辺の線引きはガッチリとさせていただくのでございます。
また実占鑑定養成講座も必要になってきますでしょう。

枇杷を眺めながら、「ふーむ」と頭をごしごしとしごくのでありました。

2017
06.13

ティッシュの使用量が、ガクンと減っていることは、年齢のせいでありましょうか。それとも仕事が忙しくなったからでありましょうか。

いや、お女性にモテなくなったというケースも考えられるのであります。

ティッシュは鼻水をかむのでもなく、テーブルに落ちたラーメンの滴を拭きとるのでもなく、ましてやトイレットペーパーに使用するのでもない。目的は一つ。こう認識しておりますです。

快楽にしびれて動かすこともままならぬ腕を盲ざわりでティッシュの箱に伸ばし、シュッ、シュッ、シュッ、シュッと抜き取る、あの重たい感触。

ときには「しまった、となりの部屋に置きっはなしか…!」と汚れるがままにしたり、ティッシュが一二まいだけで切れてしまって空箱をさぐり愕然としたなどの、ティッシュ盛んなりし頃の想い出がよみがえりますです。

「トイレに流さないでよ、詰まっちゃうから」
の声を後ろに、掴んだティッシュの残骸をつまんだまま、
「と、いうことはトイレを詰まらせた経験をしたんだな」
と不意に嫉妬がテングに反り返せる現象を惹起せしめ、その仏様を握りしめながら寝室にもどり、ティッシュをふたたび大量に使用する行為に耽ったこともございます。

シュッ、シュッ、シュッ、シュッ!

小学校五年生になったあたりに、同級生の女の子から、次々に出てくる、いまのティッシュの原型の折り方を教えられ、花紙で練習したものでした。
家庭の貧乏な生徒は便所紙を花紙として使っていた時代の話であります。

それから間もなくティッシュが登場して、花紙時代は終わりを告げたのでございます。

まだまだ高級品ぽくて、やたらと使うことに罪悪感を覚えましたが、行為の終わった局部を拭きあう後ろめたさが加わり、ティッシュはその名の爽やかな響きとは反対に、二倍の罪悪感を愉しめる存在に化けたのでありました。

若いお女性が大量のティッシュを片手に下げて帰宅するさまを、いまでは羨むような感情で眺めておりますです。
家庭ごみの、ゴミ袋に多くのティッシュが混じっているのを目にしては、「みんな毎晩こんなにもヤッているのか…」
と気が遠くなるような軽いめまいをしてしまいますです。

私メのティッシュは去年の11月からひと箱も減っておりませぬ。
使い方も忘れたようであります。

そーいえば街角でティッシュ配りもずいぶんと姿を消しましたですね。

2017
06.12

神戸での、私メの朝食であります。
メインは野菜の大盛でございます。それに千切った味付海苔をまぶし、ドレッシングをぶっかけるのでありました。

「これが、あたしの朝食…」と股間にお顔をうずめてくれたお女性がおりましたが、それはそれとして、お女性と酒を飲んだりしている影響か、野菜に、ちと目覚めつつあるのであります。

と、いうか、腹持ちが良いのであります。
肉だと三時間もすれば、空腹感を覚えますが、葉っぱ類であればかなりもつのです。

朝7時30分にこれを食いますと、夕方の5時に、センター街のたちばなで明石焼きを食うまでもつのであります。
おそらく腹の中で野菜がこなれるのに時間がかかるのでありましょう。

ルームキイのナンバーが縁起が良さそーでして、気分の爽快な朝なのでありました。ぐちゃぐちゃと喋る相手もおらず、やはり朝食は一人に限りますです。

ウエイトレスのネェちゃんとも顔見知りになり、この点は良いのでございます。

時間をかけて食った後は、お珈琲でありました。

神戸の街は活動を始め、私メも6時間ぶっ通し講義の覚悟を決めるのでございます。

いつまで神戸の講義が続くか、それは分かりませぬが、去年に比べ、確実に老いていることは自覚しておるのであります。

12月まで、ホテルを予約しておりますから、あと6回は、この朝食がキープされることだけは確かなのであります。