2024
07.06

画像の奥、黒板を背にした二人の老人。
向って右側が、鷲尾先生であります。

かれこれ35年ほど前になります。
八丁堀の区民会館の一室を教室にして、かれこれ5年近く、断易を修業したのでございます。

さっぱり分かりませんでした。
ターバンを巻いて、神蓍を振っている私メ。
頭の中は空っぽ。ポーズだけキメているのであります。

鷲尾先生は亡くなりましたが、とうとう断易をモノにできずに教室は閉じられたのでございます。

「オノさんは時間を持っているから」
と鷲尾先生は、断易を途切れさせずに伝えてほしいということをおっしゃいました。

「いや、ボクは教室の中でダメな方ですが」
と言った返えしに「時間をたくさん持っている」と言われたのであります。

つまり出来は悪くても、まだ先があるからという、考えなくても、すこし小ばかにした物言いでありました。

が、あれからかなり時間をおいてから…
それまではパフォーマンス占い師をしたり、著作に夢中なったりして、58歳あたりから十傳スクールで断易の講義をするようになったのであります。

鷲尾先生、ここ解釈が違ってますよなんてところも発見しましたが、
その心の内をすでに読んでしたのか、
「変だと思うところも、このとおりに教えてください。ひょっとすると天才があらわれるかもしれませんから」
と皮肉交じりに、ノートを手渡してくれたのであります。

  1. 鷲尾先生の著書はあるのですか?

    ●十傳より→難解なヤツが一、二冊ございますです。

  2. 神蓍の象牙の賽子取り扱ってください。

      ●十傳より→なかなか入手が困難なよーでして…。