2019
07.08

オノ家には厳しい戒律がございまして、そのひとつに「他宗教を禁ずる」というものがございますです。

キリスト教はもとより、仏教であっても曹洞宗以外の者は屋敷内に住んではならないというのであります。
そのために数々のトラブルがございましたです。

先日、母方の妹の亭主、つまり叔父が85歳で亡くなったのでありまして、その叔父が他宗教。つまり法華経徒なのでありました。
母の母、つまり祖母も法華経徒。

私メとしては父方と母方の宗教上の相剋の狭間にありまして、苦しい立場でございました。

それで、怖い顔で葬儀場の川崎へと向かったのでございます。

会場に着く前に、コンビニの喫煙所でプカリとしていましたら、頬と額に大きなイボのあるオババが近寄ってきて、

「火貸して」
と寄ってきました。

オババは二本チェーンスモークをいたしておりまして、それが祭壇中央のタスキを斜めにかけたオババだと気づくのに、時間はいりませんでした。
川崎支部の代表代理とかで、教団では「先生」格ということ。

オババが振り向いたとき、目が合いまして、ウィンクを送ってあげましたです。
じつにイヤ~な表情をなされておいででありました。

今夜は通夜、明日が本葬なのであります。

親戚たちは、
「ああ、あれが噂のオノ家の木偶のボーね」
と私メを避けておりました。

亡き祖母が、川崎に来るたびに私メの悪口を告げていたことは知っておりました。
「あんだの名前の画数が悪いから、運勢も人柄も悪いのだよ」
とも言われたことがございます。
それが「では本当かどうか調べてみたい」と、占いを始める原因の一つにはなっておりますです。

が、けっして祖母を憎んではおりませんです。
むしろ微笑ましいのであります。
高校二年の夏の日、私メが風呂に入っていましたら、祖母が誰もいないと間違って入ってきたことがございます。
当時、65歳の祖母の、つかの間ではありますが、驚くほど美しい裸体を目撃したのであります。母よりも叔母たちよりもつややかな肌。祖母は慌ててオケケを隠しましたが、そのために二つの乳房が両腕のなかで盛り上がり、以後、祖母の悪口には、あのときの羞恥が炎を上げているのだと、ふたりの秘密を愉しむよーにもなっておりました。

南無妙法蓮華経のお経の響く異教徒のなかで、オノ家の戒律も「バカバカしいことだが面白いではないか」と、だのに誰かを激しくイジメたい衝動にも駆られておるのでありました。

  1. わたしの実家も曹洞宗です。
    岩手の正法寺に3・11の半年前に参拝しました。いいお寺でした。そん時のツアーでは、宗教上の理由で参拝しなかった人が数人いました。その人たちは日蓮さんの宗派だったみたいですが、あそこの読経は激しい叱責みたいで好きになれませんw。

    ●十傳より→が、引っ越しなどではお手伝いしてくれるので、、そこは賢く立ち回りましょう。

  2. いつもカレンダーをお世話になっております。
    下半期のはまだ在庫ありますか?

    ●十傳より→ございます。お早めに!

  3. 私の実家も曹洞宗ですが、父が墓参りすら嫌な人で、しかも親戚の付き合いが全くなくなり、宗教に関しては自由です。

    なので、数年前まで、子供が中学生になったら高野山大学の通信学科を受けようと思っておりましたが。。

      ●十傳より→親戚どもへの宗教弾圧は、新鮮な楽しみであります。

  4. 私の家も曹洞宗、しかし母の実家は神道です。
    神前結婚式はもちろん神前葬儀であります。
    神主さんが取り仕切ります。でも、○○家の墓と
    仏式のお墓に入ります。
    めちゃめちゃ神仏集合です。

      ●十傳より→宮沢賢治を心の底から軽蔑しているのは、ヤツが法華経だからかもしれませんです。

  5. 母方は母を除いて全員S価学会です。あまりにも変人だから勧誘を免れたみたいです。実家の法華経弾圧は凄いですよ。

    父は曹洞宗なのに、お前が年に二度墓参りに来てお経を挙げてくれればいい、坊主はいらん、無理ならエーゲ海に散骨してくれと言います。確実に認知症です。龍谷寺に墓を買ってやると私が言っていたのに、交通不便な岩山に墓地を買ってしまい、絶家なのに市営墓地どないすんじゃでございます。

    と言うわけで、宗教弾圧、確かに楽しいですよね?

    ●十傳より→エーゲ海は遠いので、井之頭でイイのでは…。

  6. 日本のように様々な宗教が入り乱れている国は珍しいのではないでしょうか
    他の人に迷惑を掛けなければ
    どのような宗派に属していてもかまわないと思いますが
    その宗教が争いの種になるという悲しい現実があります
    私の家は「 南無阿弥陀仏 」浄土宗で お寺は「大覚寺」
    何代か前のご住職は、私の曾お爺さんが京都の大覚寺で見初め
    こちらに連れてきて住職にしたそうです
    今でも遠い京都
    昔のことですから尚更、とてつもなく長い旅だったでしょう
    今とは違い、昔は人々が貧しい生活をしいられていました
    そんな中でも お寺 というものを大切にしてきたものです
    現代のように 何か殺伐としたものではなく、もっと純粋な信仰があったような
    信仰心が有るような無いような私が言うのもオカシなものですが

      ●十傳より→宗教はイジメの口実になるのであります。

  7. 職場に時々、月刊潮が置き忘れたり捨ててあったりすんるです。虐めてやりたいです。

    ●十傳より→たまに読んでみてもイイかもですよ。

  8. 小野先生のご心労お察しいたします。
    先生は葬儀場に向かうにあたって、時盤を使用なされることはありますか?
    人遁などを使い、派閥化をまとめる事などは可能なのでありましょうか。
    あるいは鬼遁で強引に制圧!などを考えてしまう自分は浅はかでありましょうか。

      ●十傳より→悪い方位でも、行かないわけにはいかない場合もあるのであります。格についての解説はここでは控えますです。

  9. 元TOKIOの山口達也は姓名判断ではとても良い名前です
    しかし、あんなことに
    アパホテルの元谷芙美子社長は、姓名判断では決してよいとはいえません
    しかし、経営者として成功してます
    同姓同名の場合、
    生年月日と生まれた時間が同じ人の場合
    そう考えると、正しく判断する占師さんがいかに少ないか
    そして、その優れた能力の人に巡りあえることが難儀か

    ●十傳より→易者選びも運の一つでありますですね。