2012
11.28

ヤマトの使者が、「お届けモノです」と渡してくれたのが、コレでありました。

時鮭、タラコ、筋子、そして鷲の尾。

鷲の尾の詮を抜くと、ふわりとした樽の香りが微かに立ちのぼり、これでは誘惑に勝つ必要がございませぬ。
「仕事が残っているのにな」
と呟いたものの、意識は一升壜に釘づけなのでありました。

一杯だけのはずが、二杯、三杯とかさなり、タラコを肴にどこまでもはいっていくのでございます。

PCボードの冷たさに、芯までかじかんだ指先まで温まるのでございます。

夜空には、今年最小の満月がかかり、11月も仕舞いだと告げるように冴え冴えと光っておるのでありました。

あれとこれとそれを仕上げてから、これとそれを今月中にしなければならないのだなと、忘れないように頭で確認をしてから、「これが最後だから」と自分に言い訳して、ドクドクと酒をなみなみとそそぐのでございます。

魚の腹の、どこにこのようなルビーのような色が隠されているのでございましょうか。
はらりと一塩の筋子の口のなかでつぶれる、その美味いムゴさと言ったらありませぬ。

お女性の肉体を侮辱するほどの贅沢さなのであります。
「スケペなカラダだよな」
「ねぇ、わたし、そんなにスケペなカラダしている?」
独特の匂いを湧きあがらせながら、侮辱の言葉を歓喜に変換させていくお女性の心の襞を、さらに言葉で攻めつづけ、
「自分の音をきいてごらん」
と三本の指でつま弾くと、
筋子がつぶれるような飛沫をシーツに放奔させるのでございます。

ひとことも愛を告げずに時が過ぎる距離感は、冷酒がカラダに沁み入るほどのやすらぎなのであります。

  1. 今夜の先生は官能的ですね…今までになく。
    美味しいお酒と肴は人を深く深〜く酔わせてくれます…
    生筋子、今が旬ですね!
    私は北海道の男山を堪能しています…
    極上たらこを思い浮かべながら。

    ●十傳より→明日から、アンアンの官能占いの原稿を書く予定なので、そのコテ調べにと、つい。

  2. あ、お手元に届いたのは塩漬け筋子でしたね。
    控えめなつぶつぶがたまんない!
    これほど日本酒と炊きたてご飯に合うもがあるでしょうか〜(≧∇≦)

      ●十傳より→極辛の時鮭と筋子があれば、オカズはなにもいらないタチであるのでありますです。

  3. お前の他に何もいらない…
    な〜んて言われたら、その場でイッテしまいそう。

    官能占いですか⁈ 興味津々!
    ちとお酒がすすんでしまったようです^^;

    ●十傳より→めくるページがふやけるように書かねばなりませんのです。

  4. やっぱり鷲の尾ですよね…。
    なんかすみません。セミナーでは、あんな美味しいワインが揃っているのにお酒なんて持って行って…。
    もう恥ずかしいです。
    お料理にでも使ってください。ほんとにゴメンナサイ…。

    ●十傳より→pyon殿のヤツは名にしおう名酒ではありませぬか。ズバッとしたキレのある酒。みなそれぞれであります。お女体のごとく。

    • てっきり、いつものように、泣くまでイジメられるのかと覚悟してたのに、
      予想に反して優しいお言葉…ありがとうございます。
      これはこれで涙を誘います。

      ズバッとキレのある女体かぁ…。
      バナナが切れるキレとは違いますよね…。

      ●十傳より→そんな女体が存在するわけがありませんけどね。

  5. 息が苦しくなるくらいの官能の世界ですね。
    分かってる人しか分からないような。

    キャー!!!

    ●十傳より→こちらはギャッ! でありますです。

  6. 好きな人の前で、酔ってみたいものですね。旦那の前でさえ、酔ったことはないですけど。この間初めて彼氏が飲むのにお付き合いしたんですよ、盛岡の街で。けっこう人通りがあって、活気がありましたね。一緒に飲みたかったけど、飲むのを観てるのも、とても幸せでした。

    ●十傳より→モリオカの飲み屋は、かなり都会的なところが点在しておりますです。雪景色を眺めつつってのは最高でありますです。

  7. では、いつか先生と…なんて妄想もドキドキ

    ●十傳より→老いさらばえる前に、お願いいたしますです。