2012
02.22

とても久しぶりに神保町へ足を踏み入れたのであります。
神楽坂から東西線で二つ目の九段下で降りると、そこは神保町の入り口なのであります。

資料を求めてきたのでありますが、目ぼしいモノはございません。
私メの本が古本として並べられておりました。
奇妙な気持ちでありました。

とぼとぼ歩いて、ここはすずらん通り。
悲しい町名であります。

ガラーン。
活気がないのでありました。

まるでモリオカのように人通りが途絶えているのでありました。
神保町がこんなに殺風景になるのは正月の三が日くらいなもので、あとは本好きな人々がぞろぞろ歩いているはずであります。

神田は私メの庭のようなもの。
30年ほども神田、神保町界隈から離れなかったのであります。

15年ほど前、ちょぅどバブルのあたりから再開発をして、この街はどこか調子を崩したようであります。
太平洋戦争でも、アメリカ軍は神保町だけは焼かなかったのであります。

その街を、欲のために、日本人が壊しつつあるのであります。

わすかにしもた屋が残っているのが、心を安らげますです。

この向かいに花村モーターズがあり、若かりし私メは、その店で、お金をかき集め、オートバイを購入したことがございますです。
カワサキ650でありました。
高級オートバイでございす。
20万円はどーしても工面できず、祖母をだましてお金をもらったのでありました。
その祖母も16年前に死にました。

何を考えていたのでありましょうか。
いまの私メにはサッパリわかりません。