2012
12.27

観光ルートから離れたところに本当の生活があるのであります。
神楽坂も例外ではありませぬ。
この地蔵通り商店街は、神楽坂の急激な坂を江戸川橋方面に下ったところに存在し、いにしえの街の名残をとどめているのでありました。

一軒としてコンビニのない通りなのであります。

人々は生き生きと行き交い、まさに日常の濁情にまみれているのでございます。

ホルモン焼きの店が軒を連ね、かといって賑やかさとは縁遠い、わびしさが漂っているのでありました。

美人も多いのであります。

ほら、こんなイカスねぇさまも昭和の時代から私メを待っていてくれているではありませぬか。
「どったの、坊や」ってね。

今夜は事務所泊。
酒のツマミを求めて通りをそぞろ歩くのでありました。
一歩一歩がもったいないような商店街でございますです。

刺身と日本酒とワインを買い込み、しかし、まだ何か足りないような、そんな感じであります。
これでは仕事になりませぬ。

ならなくたっていいんです。

食うあてもないのに、ニコゴリなども、つい買ってしまうのであります。

どーせ、ひとり。
飲み屋にも行かない決断。

しからば事務所飲みとシャレこむしかございませぬ。

若い子の店に行こうという衝動にならないのは、やはり年齢のせいでありましょうか。
深夜に、寂しさと欲情につられてお女性に電話をすることにもならないようであります。

まったく、神楽坂の知らない通りのような世代になったということでありましょう。

通りは、私メを迎えるでも拒否するでもなく、年末の空っ風に吹かれてつづいているのでございますです。

私メも、その通りをぶらぶらと場末まで歩くのであります。

やがて不幸せな時代が終わり、眩しいほどの幸運の時を迎えたとき、このようなひなびた通りのような頃のことを、幸せだったと感じるわけでありますです。

いま、地蔵通り商店街のはじっこまできて、急激な坂を登ることになったのであります。
その坂の上は、人通りで賑わう偽りの神楽坂なのであります。
男女がゲラゲラと笑い、商店主は客から奪う金勘定。

嘘と気取りで輝く幸運の場所でありますです。

ほれほれ、しだいに気取ったおムードになってきたではありませぬか。
すると、このムードの方が、下町よりもやっぱり好きなように気持ちが潤んでくるから不思議なのであります。

「もう私のコト、きらいなんでしょう?」
と、詰め寄られた時、
その素朴さにいらだつような気持ちに似ていますです。
「嫌いではないけど、もう好きではない」

神楽坂の雑踏という幸運地帯まであと少しなのであります。

2012
12.26

古事記のふるさと宮崎は、じつにお肉が美味しいのであります。
その、宮崎のお方から、画像のハンバーグが送られたのでありました。

宅急便の使者は「冷凍でお願いします」と立ち去りましたが、いやいや、涎がそれを許しませぬ。

こまかな説明書を斜め読みいたしまして、まずは調理…といっても、焼くだけなのでありますが、もういい香りが立ちのぼるのであります。

政界への足がかりのために宮崎県知事となった、そのまんま時代は、宮崎は悲惨なものでありました。
質の悪い運勢を背負ったモノがリーダーになると、狂牛病とか鳥インフルエンザなど、信じられぬ悪い出来事が発生するものであります。

民主党が政権をとらなければ、東日本大震災はなかったと、私メはいまだに信じているのであります。
鳩山とか小沢など、いったい誰が推しているのか、さっばり理解に苦しむのであります。
が、その時代も終わったようであります。

肉汁とソースを混ぜ合わせて完成なのであります。

ガスッとした歯ごたえであります。
よけいなふくらまし剤がはいっておらず、荒引きの牛肉が口の中でほどけるのが分かるのであります。

ご飯などいりませぬ。
パンが似合うのであります。

理由のない開運気分、より幸福感がイブクロの底をひたひたと満たされていくのが分かるのでありました。

南九州へと至る連山を回想するのでありました。

ずっと昔、占い師に豊玉エリカという占い名のお女性がいて、私メはワニカ、ワニカと呼んでいたものでありました。
あるとき、イベントで宮崎に招かれたとき、豊玉神社に立ち寄り、そこがワニを祭っていることを知り、
みんなに「すごーい、知ってたんだ!」と驚かれたものであります。

が、まったくの偶然の一致だったのでございます。
そういう奇妙なことも、現実では多々あるようでありますですね。

宮崎をしばし回想いたしたのでありました。

2012
12.25

クリスマスのプレゼントが届いたのでありました。

一本のペンであります。
見ると、私メの守り神と勝手にきめているトカゲのデザインが施されているではありませぬか。

トカゲは焼けば惚れ薬。
尻尾をきっても、また伸びるところから不滅の象徴。
精力の神であります。

で、このペンをもって、またエロを考えよということなのでありましょうか。

しかし、ペンマニアの私メにとって、なかなか嬉しいプレゼントであることは事実なのであります。

濃密な乳房のように、手のひらにずしりと重量感のあるペンなのであります。

パスタで、ペンネというヤツがありますが、これはペン先の形をしているからでありますが、語源はpennaであります。鳥の長い羽根。
つまり、以前は鳥の羽根をペンに用いていたことから、それがペンということになったというわけであります。

が、なかなか気にいったペンというのはなく、あったとしても、すぐに失くすかぶっ壊すか。
また、最初はダメなペンでも、使っているうちに馴染んで手放せなくなるモノもございますです。

何を言いたいのかお分かりですね。
お女性だって、男のペンを思い出してくださいまし。
ペン→ペンニス。
これも語源でしょうか。
定かではありませぬ。

筆おろしは、我が小指の腹にハート型などを書いたのでありました。