2014
11.14

しがみつきたいほど陰鬱な11月が郷里のモリオカを包んでいるのでございます。

氷雨に濡れた落ち葉のいちまいいちまいが、ひかりを失って枝から離れております。

本を読むより、音楽を聴くより、絵画を観るよりも、魂をゆさぶられるものですから、しがみつく何かを求めてしまうのです。
老いや死はみぢかなところにあるのであります。

バーボンを喉であじわいつつ、古い映画の話をするような相手がいれば、それで満たされるのでしょう。
そして傘もささずに濡れながら家路につけば最高でございましょう。
けれども、なにもせず木々から葉っぱが散る風情を眺めてしまうのも、モリオカの秋の特徴かもしれません。

占いでは、季節を重視し、たとえば春生まれは、木々がすくすくと育つために、命式に適度な水と太陽があれば高命と判断しますです。

秋月生まれの木ならば、魂は根に帰るのでありますから、地面の温かさが必要となります。たとえ春のような生木ではなく、死木であっても、有用な死木となれば良いのでございます。

自分は…と私メは落葉を眺めつつ考えるのでございました。
いかなる老木となればイイのであろうかと。

季節によって運命を考えるのも、また運命学を深める一つとなるようでございます。