2023
11.24
敷地の北西側に柿の木があり、いまたわわに実を付けております。
渋柿であります。
このままでは食えません。
亡父が死ぬ数年前に植えたのが、いまは手の付けられぬほどの高さに成長し、
「どーすべぇ」
と腐らせるままにしておくことに罪の意識を覚えるほどの数の渋柿が橙色に色づいているのであります。
根こそぎ切り倒してしまいたいくらい忌々しい柿の木であります。
それはそれとして、数えきれないほどの実を、このまま地に返してもわるくはあるまいと諦めておりました。
ところが、となりの大沢さんが、
「熊に狙われないか」
と、あんに柿の実をなんとかしろと言うのであります。
熊が柿の実を食いに里に下りてくるというニュースを、私メもなんどか耳にしていましたが、まさか、その影響が自分にふりかかるとは。
いま腕をくんで、
「ふーむ」
と、一番簡単な方法を思案しているのでありました。
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十傳の日記 /
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2023
11.23
岩手県以外のところでは、おまりお目にかからない、「鷲の尾」というお酒を大量に買ってきました。
いつもならスーパーで、鷲の尾の金印を求めております。
が、この日は専門店に足をのばしたのであります。
おまけに大更のホルモンだのニンニクも。
関東で仕事をしているスタイルとは、まるきり違います。
そのうえ、季節は11月後半。
冬枯れの景色が最高なのであります。
紅葉の落ち葉が、吹雪のように舞い、路上に渦を巻いているのを見ますと、価値観が狂ってしまい、ついつい、
「すべて買わなければ」
開運の銘酒なのだからと、自分を甘やかしてしまうのでありました。
困ったのは、+からはじまるナンバーの、詐欺電話がひっきりなしにかかってくること。
そのたびに音楽が途切れてしまうのであります。
まぁ無視すれば、それでイイのですが。
実家に戻ってから、誰もいない家の中で、お酒を並べては、しみじみし悦に入るのでございます。
今夜は、どのお酒からヤルとイイのだろーか。
冷蔵庫には生酒を並べましたです。
そして、その中から、これは旨い、の一本を見つける楽しみ。
それぞれのお酒との相性を楽しみたいと思いますです。
2023
11.22
モリオカの実家には、いくつかの隠し部屋がございます。
画像も、その一つ。
小学校から高校を出るときまでお世話になった机を配しております。
画像には見えませんが、左側には感銘を受けた書籍が並んであるのであります。
また壁のお女性はのポスターは、モデルをしていた当時の妹であります。
もうすっかり面影は剥がれ落ち、一介のババアさまになれ果てましたが、このポスターは、私メ以外の家族の誰もしらない秘密。
隠し部屋にはちょうど良い飾りなのであります。
独りでございます。
どこをどうしようとも、私メの自由。
目も眩むほどの時間の経過を覚えつつ、それでも少しずつ、各部屋に個性を持たせ、ときには亡き人をしのんだりするのです。
本日で、庭師の剪定も終わり、また業者との来年度の打ち合わせも済ませまして、本格的な一人の時間がやってまいりました。
いったい誰に隠すための隠し部屋なのか。
すべては無駄なよーなこと。
生きていること自体がそーなのですから、仕方ございません。
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死の扉 /
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