2023
11.24

敷地の北西側に柿の木があり、いまたわわに実を付けております。

渋柿であります。
このままでは食えません。

亡父が死ぬ数年前に植えたのが、いまは手の付けられぬほどの高さに成長し、
「どーすべぇ」
と腐らせるままにしておくことに罪の意識を覚えるほどの数の渋柿が橙色に色づいているのであります。

根こそぎ切り倒してしまいたいくらい忌々しい柿の木であります。

それはそれとして、数えきれないほどの実を、このまま地に返してもわるくはあるまいと諦めておりました。

ところが、となりの大沢さんが、
「熊に狙われないか」
と、あんに柿の実をなんとかしろと言うのであります。

熊が柿の実を食いに里に下りてくるというニュースを、私メもなんどか耳にしていましたが、まさか、その影響が自分にふりかかるとは。

いま腕をくんで、
「ふーむ」
と、一番簡単な方法を思案しているのでありました。