2025
12.22
モリオカの裏通りの、さらに裏通りに鄙びた商店がございました。
箒とかネズミ捕り器がつる下げられて、老婆が店番をしているのであります。
観光用に保存されている紺屋町の茣蓙九という、明治からあるらしい店とは違います。
そこでリンゴが売っておりました。
バカに安いのであります。
歯の抜けた年寄りがガマ口から時間をかけてのろのろと代金を払っておりました。
拾い物だと思って、私メも買い求めたのでございます。
それが大きな間違いでございました。
実家に帰ってからリンゴの皮を剝きましたら、これがモサモサなリンゴ。
歯欠けの年寄りが買うはずであります。
柔らかすぎ。
歯ぐきでも食えたことでしょー。
ところどころ痛んでもおりました。
落ちリンゴを分けてもらったものを店頭に並べたな、と直感いたしました。
受験生にとっても試験に落ちリンゴ。
普通の人でも運気が落ちリンゴでございます。
数年前、台風でも枝から落ちなかったリンゴを「落ちないリンゴ」として売り出されていたことを思い出しました。
それでも私メは易者。
二個ほどを胃の納めましたです。
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開運料理 /
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2025
12.21
仕事から離れて、たまにはモリオカの町をぶらぶらと。
従弟が店舗を借りて商売を始めたと聞いたので、クルマをスーパーのパーキングに止めて、覗きに行きましたです。
すぐに分かりました。
しかし、従弟が店のガラス窓の向こうでポカーンとしているのが見えました。客は一人もおりませんでした。
「こりゃいかん」
出直すことにいたしました。
客が大勢いて、忙しいところに顔を出したいものでありましたから。
そーして、せっかくなので、モリオカの市内を歩きました。
クルマで通りかかっても、自分の足で歩きますと、いろいろな変化に驚かされます。
もはや私メの知っている町ではありません。
そして、それでイイのであります。
移り変わる町のたたずまいから、わずかに残るむかしの面影に触れることも楽しいものであります。
それは学生時代の同級生と会い、その時はあまりの変貌に分からず他人行儀だったのが、しだいに当時の面立ちが浮かび上がり、「やあやあ」と落ち着く気持ちに似ております。
モリオカは私メを必要とせず、私メもまたモリオカを必要としていないのであります。
そこにあるのは、ただ懐かしさだけ。幻想なのであります。
根をおろさず流れるよーに。
幻想に酔うこともまた楽しいのであります。
塀に囲まれた屋敷に戻り、妙な新鮮な興奮の気持ちのまま、原稿の作成にとりかかるのでありました。
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死の扉 /
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2025
12.20
「しやわせカードSP」のオマケの「ウンチ(運+マッチ)」の作製をしました。
少し、見通しがついてきました。
あとは東京の事務所での作業になります。
じつは今夜は、中学時代の同窓生の集まりに呼ばれているのですが、欠席の返事をしています。
参加したところで、15分も経たぬうちに、
「帰りたい」
の気持ちが発生します。
昔の女の子は、いまやオババ。
それでも「69歳にしか見えない」と励ますのです。さらなるサービスは「初恋の相手だったのだよ」と虚偽の申告をいたしますです。
これがジョークで返してくれない場合があり、「ああ、ここは真面目な町、モリオカだった」と反省しなければなりません。
そーです。
モリオカというところは冗談が効かないことが多々あるのでありますから、アルコールが入っても油断できません。
カードの目鼻は付いたのですが、いやだからこそ、集まりに参加することは危険。ハメを外した発言をしそうなのですから。去年は、「出禁!」などと婆に指をさされましたから。
「消えろ」とも言われまして、が、ここはジョークに受けとめてはオショシイ限り。
そのババアは病院に嫁いだ、いわば玉の輿。
言い換えれば、高級娼婦。
「消えろか。病院の関係者に言われるとは…」
と翌日以降に効くジョークを最後に返したものであります。
そんなことなので、今夜は一人、グラスを傾けることにいたしました。