05.22
十傳スクールを始めてから、八年ほどになりましょーか。
ずっと、テキスト作りに力を傾けてきましたです。
師が、黒板に書いたことを、ノートに写し取るという経験をしてきたので、テキストの必要性を身に染みて感じていたわけであります。
師はたまに手抜きをいたしますから、先輩方から袖の下を通じて、ノートをお借りし、自分のノートと照らし合わせてチェックしては、テキスト作りをしてまいりました。
相当な分量になりまして、研究者たちには垂涎のモノでありましょう。
が、これらのテキストを、一般の出版社から本にするつもりはございませんです。
二三千円で売られては迷惑。しかも印税10パーセントそこそこでは…。
師匠の一人は、以前、こんなことを仰っておられました。
「本は安すぎる。小説などの空想のものとは違うのだ。先代からの知恵の集結を、そこらへんの本屋で安く並べられては困る。医学書などは一冊、20万円のものはざらにあるではないか」
と。
儲けにかけてはお上手な師匠のお言葉でございます。
けれど、儲けとは別に、占いを存続させるためには、安易に出版物にして流出させることは危険なのであります。
後に続く占い師のメシの種を残しておかないと、占いはすぐに途絶えてしまい、適当なデタラメ占いがはびこってまいります。
デタラメ占いの作り方は、簡単。当たっているように作ればイイのでありますから。
しかし、伝えなければならない占いというのは、
「はあぁ、人間とはこういうものか」
という視野に立っているところに相違かございます。
後につづく占い師のメシの種と申しましたが、それとは、また別の理由で、安易には出版させないという気持ちもございますです。
いくつかの出版社からオファーが来ていて、それをお断りしている次第であります。
何も知らない編集者に、
「上のものから言われたのですが」とか「営業のものが言うには」
などで、テキトーな内容にすることはできないのであります。
出すなら、十傳出版を立ち上げる所存であります。
それにしても、師の知識をテキストにして、はてはて、それで良かったのかどうかと、疑問に思い始めてもおりますです。
講義すら禁録音、禁動画なのに不特定多数の目に触れる可能性のある出版物に
極めて重要な秘伝など書き入れることは、ない、ですよね
と、常識的に思います
●十傳より→私メもだんだんと秘伝という意味が分かってて来ましたです。
紹介制とか会員制にしたら如何でしょう？
私も自費出版で某占い専門書店に置いてもらうことも出来ますが、自分の鑑定の秘密は一般の人の目に触れる本には書きたくないですね。。
●十傳より→さーてねぇ。どーしたらイイものか、しばらく思案いたしますです。
昔のまじないの本などは高値がついているので個人出版で先生が値段を決めたらいいのではないでしょうか？なん百万になりそうですけど。それ以上でしょうか。
●十傳より→ガリ版刷っていうのもありますですね。
どう売ろうと
いくらで売ろうと勝手です
全て
当たっていれば
の話ですがね
●十傳より→受講生の一部の皆様にはお話ししておりますが、何をもって当たりなのか、これは重大なポイントであります。
先生が作成した先代からの知恵の集結の本
その知識をどんな大金をはたいても
何としても手に入れ勉強したいと言う人物の手元に入ってこそ
価値のあるものなのでしょうね
出版社から出せば制限も多く、本当に必要な事柄を書き込むことが困難となり
薄っぺらな一般大衆向けの本になりかねないのでしょう
例え少ない部数でも 高額でも、先生自身が出版なされば
本物の人物だけが その本を手にすることになり
先代からの知恵と先生自身の経験と探究が詰まったご本は
永遠に受け継がれていくのでしょうね
「占い」はどんな時代でも必要不可欠な存在
そして、朽ち果てるのない金のように、本物だが残っていくものなのでしょうね
●十傳より→精神医学のような学会という学際性のない分野でして、それはそれで良いものであります。
紛い物をまぶした大衆向けと、さらにその奥を裏読みできる才能者向けと……揃えてこそ秘伝を紐解くヒントが浮かんでくる……なーんて夢物語でしょーか。
●十傳より→器用に使い分ければ最高でありますね。