2024
03.29
03.29
昨夜、深夜に仕事をしておりました。
外は暴風雨。
屋根を叩きつける雨と風の、その向こうで、どこからか琴の音がしてまいりました。
震えるよーな、その響きがとても不気味なのであります。
地獄の底から成仏を哀願するお女性の怨めしい声のよーで。
お女性を思い出したりしておりました。
心を酔わせてくれたお女性たちも、いまは人間。
いや、この世の人ではない方々もおられておかしくないお年頃なのであります。
郷里の愉しみのひとつに、新聞の慶弔欄をチェックすることがございます。
ごくたまに知り合いと同じ名が載っていることがありまして、それが同じ齢であれば、なんとなく嬉しくなったりいたします。
ざまぁ見ろ、というのではありません。
しみじみと悼む思いが嬉しいのであります。
お女性だった人の場合は、多くは嫁ぎ先の苗字に変わっています。
でも、変わっていない場合もございまして、そして齢も同じですと、♫あの頃キミは若かったぁ♫などと当時のヒットソングを鼻歌するのであります。
「だめぇ、好きなるからダメぇ」
なんて甘えた声を耳元に吹きかけてくれた遠い夜の記憶がなまなましく戻ったり。
もはや50年前にもなるのに。
別れた傷心も、いまでは微笑ましく思い出されたりいたしますです。
世情が不安定で、いつ中国人やロシア人が攻めてくるかもしれません。
天災もございます。
さっさと死ぬのが勝ち、かもしれませんです。
今夜は、耳を澄ましても、琴の音は聞こえません。
No Comment.
▼コメントする