2016
01.13

豚の耳がごろんと売っておりました。
片耳100円。
反射的に買ってしまうのでした。

これを薄切りにするのが、けっこうな体力を要します。

ほほう、鼓膜に通じる穴があるな、とか、うおっ、血がドロンと出てきたぞ、とか、垢がたまってるな、とかゲテモノ料理は下準備に時間がかかるのであります。

人相本で、耳は生まれたときから死ぬまで形が変わらない、とあります。
あれは嘘であります。
死ぬときには耳は凍みたように縮みますし、年取ると妙にデカくなるお方もおいでです。
他の部分のように著しい変化がないだけで、耳は耳で変化するものでございます。

耳の可愛らしいお女性は、それだけで麗しいのであります。
美人なのに耳が残念というお女性もおられます。興ざめしてしまいますです。

とにかく豚の耳を千切りにしまして、それから圧力釜へ。
軟骨部分なので、短時間に仕上げるには圧力鍋が便利であります。

コラーゲン豊富な、「聞かざる料理」が完成したしました。

砂糖、醤油、生姜、お酒少々。コレだけであります。

自分のパーツなのに、自分の目では見られない部分がいろいろありますですが、耳もその一つでございますね。

焼酎にひどく合うお味でありますですよ。