2017
07.28

四柱推命で、乙は、花などの植物になぞらえて、その運命を解読するのが一般的であります。

乙は、花でありますから、美しい、穏やか、庶民的、ナイーブなどをキーワードとして、己の正財は剋せるけれど、戊の固い土の偏財は剋すことが出来ないなどともいわれております。
が、乙が正しく育たないと、画像のような汚いサボテンになってしまうのであります。

棘で、周囲を寄せ付けないサボテンもまた、乙の隠された正体なのでございます。

春月の乙日生まれのお女性がおりました。
春月はまだ寒く、丙火の太陽が必要であり、すくすく育つためには癸水の水分も欲しますです。反対に、春の金は虚弱だとは言っても、乙にとって、庚金も辛金の官殺は脅威であります。

その、お女性は、とても神経質なお方であり、ちょっとしたジョークにも傷つくのでありました。けれど、意地悪なジョークを受け続けているうちに、次第に性格に棘が出てまいったのであります。
「オノさんは性格破綻者で、セックス依存症だ」
「なぜ、わたしの旦那のことを聞いて、勝とうとするのか」
「自分と正しく向き合わないのは何故なのか」
と、まぁ、これらは、どのお女性もいつかは口に出して訴えることなのでありますが、彼女は受け身でいると、傷ついてしまうので、棘を出して攻撃に打って出たのであります。
攻撃は最大の防御である、というヤツでございますです。

開花せずに、落花することも乙の恐れることでございます。

乙は誰よりも綺麗に開花し、美しいと評価されることを、運勢の最大の喜びといたします。
蕾が落ちてしまえば、その運勢も低落してしまうのでございます。

春の乙か、夏の乙か、秋の乙か、冬の乙なのかで必要とするものは、それぞれ変化いたしますが、甲木に巻き付き高い場所で咲きほこることが出来れば、官殺や財帛がどうあれ、美しく咲いたという一点で、男運も仕事運も財運もまずは満たされるのであります。

なんだか四柱推命卒論科の講義みたいになりましたが、哀れなひねくれたサボテンを目にして、そう思ったことでございます。