2021
10.05

『冲』という作用が、四柱推命にも断易にも登場してきますです。

この『冲』の解釈が間違いやすいのであります。(『合』も同様でありますけれど)

四柱推命で、
時 日 月 年
〇 〇 〇 〇
戌 辰 子 午
このよーな十二支の配合の命式があったと致します。
戌と辰は冲の関係。
子と午も冲の関係。
『冲』とは、簡単に申しますと蹴飛ばす関係なのであります。

この命式だと、十二支(地支)は冲の関係ですから、すべてバラバラになり、

時 日 月 年
〇 〇 〇 〇
戌 辰 子 午

となってしまうと判断する一般書が多く出回っておりますし、そのよーに教える占い教室もございます。
もう、これでは何も占えません。
「どう判断すればイイのですか?」
と質問しましたら、
「もしも、消えずにあったならば、と考えるよーに」
これではダメだな…と、その教室をあとにした経験がございます。

しかし、『冲』だから、無条件に相打ちして失われるというのは、断易に近い考え方であります。
四柱推命は、冲でも、相打ちするとは考えないのであります。
断易の理論と四柱推命の理論は相違点があることを忘れないでくださいまし。

手短に説明いたしますと、
戌には(土行 火行 金行)が内包され、辰には(土行 木行 水行)が内包されておりますです。
季節は子月。つまり冬の月。
冬月に、戌と辰が冲すると、戌に内包されている火行が、辰に内包されている水行によって消されてしまうのであります。
また冬の土行も木行もあまり機能せず、辰の水行が残ることになるのであります。
夏月であれば、逆に辰の中の水行は揮発するのでございます。
十二支をたんなる記号としてではなく、生き物として取り扱えばわけなく理解されるでありましょー。

寒さに弱いお女性と、暑さが苦手な男との恋愛関係を想定いたしますと、分かりやすいかもしれませんですね。
愛し合っていても、
「寒いわ、クーラー弱めて」
「あちあちあち、なんだ27度の設定ではないか!」
みたいに。

ちと、そういう勘違いをなさっているお方がいるかもしれませんので、UPした次第であります。

新生四柱推命初等科を受講され、またすでに断易初等科も受講されている方、同じ十二支でも、それぞれの理論があることを頭の片隅に置いていただければ嬉しいのであります。