2012
04.04

茅ヶ崎は春でありました。

東北から戻った目には痛いほど眩しいのでありました。
桜にばかり気を取られているうちに、いろいろな花々が開花の準備をしているのでありましょう。

クラスにおそろしいほどの美人がおりまして、美人ってだけじゃなく、奇妙な…腐りかけた果実のような魅力をたたえた美女なのです。

この彼女に、いまだ惚れこんでいる男たちがいることが分かり、それは先日、モリオカで皆の衆と飲んだ時のことなのでございますが、
「ああ、このお女性はまるで春の桜なのかもなぁ」と思ったわけでありますです。

彼女以外にも美人はたくさんおるのでありますです。
モリオカは秋田に次いで美女の宝庫。

けれども、クラスに彼女がいたおかげで、目立たぬ、そう桜の陰になって正しく評価されないお女性もいっぱいいただろう、なのであります。

こういう現象は、まだまだ、どこにでも例があるでありましょう。

画像は秋田産のタレントさんでありますが、たとえば…いやいや好みはどうであれ、この子のようなお女性がクラスにいたら、他の女子の運命が歪んでしまう場合もあるでありましょう。

むろん、男子も全滅かと思いますです。

50歳過ぎの男が、「好きだおん、好きで好きでたまらねおん」と目を潤まして彼女の名を連呼するさまは、異様ではありますが、それはそれで幸せなのでありましょう。

が、彼女とすれば、それはいささか迷惑かもしれませぬ。
フレンドリーに付き合っていた男子が、きゅうに目つきを変えて「愛している」などと告白するわけですから、それも連日の如く、男たちに言い寄られては、誰とも気軽に話もできない結果になり、息苦しい環境に耐えなければなりませぬ。

「これはイイ女だ」
と悟ったならば、恋愛感情をフリーズし、ゆっくりとチャンスを待つのが正攻法かもしれませぬ。
気のない素振りをして、別のお女性と遊び呆けて時を待つことが正しいのでありますです。

が、桜は桜の良さがあるように、木の葉の芽ぶきの可憐さも忘れてはなりませぬ。

やがて絢爛な季節が到来いたします。

虫がついたり病気になる前に、美しさを堪能することが、春のわれわれの役目なのだと、歳をとるにつけて実感するのでありますです。

いま、亡父の七回忌の招待状を投函した帰りに、春風に揺れる若い花たちの息吹を眺めてきたのでありました。