2013
03.13

いっけん、なんでもない陶器の置物かと思ったのであります。
私メの守り神であるトカゲでありましたから、これを贈られましたときは、ちとニンマリ。

が、じつはチョコだったのでありました。

明日は3月14日。
ホワイトデーであります。

が、私メは、その慣わしに従わない慣わしでございますです。
そんなことを宣言する必要はないのでありましょうが、しかし、バレンタインのチョコとして頂いた、このトカゲのお菓子は、とてもではありませんが、もったいなくて口に入れることはあたわずでございます。

半永久的にふたたび冷蔵庫でお眠りしてもらいましょう。

それで、右のチョコが、マムシ入りのヤツなのであります。

わざわざの特注とか。

まてよ、本当はトカゲの黒焼きを食わせようという算段だったのでは…と、いまさらに気づいたのでありました。

「オノくん、はいっ!」
と、生まれて初めてバレンタインに頂いたチョコは、いつであったのか、マジで忘れてしまいました。
ですから、相手も覚えてはおりませぬ。

ただ、「はいっ」っていう声だけの記憶はあるのであります。

プールの水に潜っていて、遠くで「上がりなさーい」と鐘が鳴っているような記憶であります。

二十歳過ぎでありましたが、突然に目が痛みだして、眼科で見てもらったことがございます。
「甘いモノを食べましたね」
と老医師は言うのであります。
「眼底の毛細血管が膨れているよ」
膨れた毛細血管が神経を圧迫して、それで目が痛んでいたわけであります。
つまりチョコの食い過ぎ。

あれれ、ちと自慢になりましたですね。

いやいや、毛細が膨らんだのは目だけではないことを語りたかっただけでありますですよ。
チョコの効き目とは、そういうことなのでありましょう。