2013
09.19

昼間の温度をあらいながすような涼風に吹かれて満月が泳いでいるのであります。

旧暦八月十五日の中秋の名月でございますです。
13年ほど前でありますが、大雨で名古屋が水害を受けた時、私メは京都に向かっておりました。
あと一本あとの新幹線に乗っていたら立ち往生したはず。
出版社の「安倍晴明」の取材で、大雨の中を神社をあちこちと巡った記憶がございます。

翌日、大阪の阿倍野神社に行ったあたりから天気が急速に回復し、やっと動き出した新幹線に駆け込んだのでありました。
車窓からちょぅど中秋の名月がながめられました。

で、阿倍野神社の社務所で押し売りされた「古事記物語」だったかの、あとがきの最後に「中秋の名月の日に」と記されており、日付から、一年前の今日だということに、偶然の一致のような小さな驚きを覚えたものであります。

翌日、事務所から、その著者のメルアドに連絡をしたのでありました。
すると先方から返事があり、10日後に上京する由。

上京したのは、オバさんと、その夫とかいう若い長髪の男でありました。
そのほかにネット関連の怪しげな商人も。

私メが携帯サイトに参入した、これがキッカケなのであります。
彼らとは没交渉になっておりますが、中秋の名月は、当時のことを思い出させるキーワードでございますです。

だからというわけでもありませぬが、団子をかってきて、恭しく供えたのでございます。かしこみかしこみそうろうであります。

大阪商人はどーしているのでありましょうか。
ドコモに通じていた女社長は、その後、会社を大きくしたのでありますが、部下たちに乗っ取られ、いまは妹さんのところに身を寄せているとか。

諸行無常の世は昔だけのことではございませんです。
団子は乳房のように、指先に感じられ、それは瞬間的にそのころ交わっていたお女性たちとのことに想い出が引き寄せられるのでございます。

みんな四十路を超え、なかには私メと同じ五十台に突入したお女性もいるとは信じられぬ思いでございます。
四十しゴロ。五十路ござかきむしり…。

月が笑っているような気がいたしますです。