2014
04.20
04.20
いつもより半月ほど遅れましたが、冬眠していたカメ子を起こしたのであります。
ときどき「もうスプリングだよ!」と冬眠用の水槽の中でガラスを叩いていた音は耳にしておりました。
ぬるま湯にいれて、しばらくすると「ああ、そうだった」というように私メを見つけて近寄ってくるのであります。
「どーして連絡してくれないのよ!」
と再会するなり、ケンカ腰になるお女性とは違いますです。
半年近くメシもとらず、孤独な水槽の暗闇で、カメ子は何を思って過ごしていたのやら。
また一回り大きくなり、押入れ用の衣装ケースも狭そうであります。
顎の力はまだ弱々しいながらも、餌を近づけると口を開けるのであります。
目も澄んでおりますから、大丈夫でございます。
文句も申しませぬ。
半年の孤独はなかったかのようであります。
こうして秋が深まるまでの半年以上、カメ子のお世話をすることになるのでありました。