2013
12.27

パフォーマンス占いをしていたころ、「一升瓶占い」なるものをやっていたお人がおりました。
一升瓶を水晶に見立て、手などをかざして占うのでございます。

さて、この画像は、お酒の瓶でございますです。
北海道に旅行していたお女性からプレゼントされたのであります。
手をかざすより早く、味わってみましたところ、冷たい滴が喉をすべり胃の腑で炎が灯ったように熱く感じられるのでありました。

お女性の背中を撫でるかの如く、まろやかな喉ごしでありました。
あてた手のひらからお女性の悲しみのようなものを受け取ることがあるとすれば、それは深夜に一人キッチンで飲む酒と等しいのであります。
泣き顔のような笑顔。
「足先がつめたいの」
と差し出された足を、わきの下で温めながら、しかしいつまでたっても温もることのない足をおろすと、
「ウケル!」
などと笑っておるのであります。
笑っているのに体温がありませんから、私メは一人芝居を演じているのではあるまいかと錯覚してしまうのであります。

妄想から我に返りましたら、やはり一人でございました。
ティンカーベルとつけてやりたいのであります。
「チンカーベル?」
と返されそうでありますが、あらためて瓶に手をかざしますと、北国の白い嵐が、酒の奥に映っているような気がいたしました。

お女性さん、あなたの心が見えたのでございますよ。

良い年末を迎えておりますです。
しやわせとはこういうモノかもしれませんですぜ。