2011
05.30
05.30
庭に出ましたら、ひそやかに赤い花がこぼれているのでありました。
風がつよく髪の芯をしごいてゆきます。ひとしきり吹く風がやむと、湖のほうで郭公鳥が鳴いています。
郭公鳥の声は、モリオカの初夏の音の名物です。
モノの話によると、郭公は喉から血を出すほどに恋のために啼くのだとか。いや、あれは不如帰でしたね。
なるほど、モリオカの郭公は、ひくい音で朝をふるわせているだけのような気がします。
葬式疲れか、花を見て、鳥の鳴き声をきいて、緑茶をあじわうことに安らぎを感じているのでございます。
目も耳も口も閉じて、見猿、聞か猿、言わ猿になってもいいでしょう。
それに加えて股間を押さえてヤラ猿。
そして、
弾丸のように飛び出た女の乳首を背中にかんじているだけで疲労がとれるかもしれません。
部屋にもどり、暖房に手のひらをかざしながら、なにか思索に耽りたいのでした。
たとえば、イノチのこととか、運命についてとか。
けれど、とおくの郭公の鳴き声に耳を傾けているばかりであります。
郭公鳥のヒナは親鳥よりもカラダが大きくても有名ですね。
子供の頃、大人のインコしか知らなかったのでインコのヒナを見て飼う勇気が出ませんでした。
九州あたりの台風は去りつつありますが東北は大変ですね。
一番ケンカになりやすい時はだいたい雨降る前だそうです。
ツツジの開花ははやはり東北は最後の火花のようですね。
●十傳より→ヘビに羽根をつけると鳥になるような気がしますが、それでは羽根も足もなりませんよね。くちばしも。でも似ているような気がするんです。
たしか、郭公は、他の鳥の巣に入り込んで、そこにある卵を下に落として、自分の卵を産み落として、その巣の親に子育てをさせるんでしたね? 次世代のイノチを他種に託す…
快楽を味わいながらも、罰からは逃れる…。
だから、あんなにも清々しくさえずることができるのかもしれません。
とても我儘な鳥ですね。
●十傳より→郭公のメスは、男の気持ち…ヤリ逃げの気持ちを理解しているのかもしてませんですね。産み逃げということで。
郭公鳥のように女房は愛しているが子供は邪魔という父親が居ますが、これは愛ではありませんね。束縛というヤツです。
最近の話によるとセックスを拒むと殴られていたそうです。
血の繋がった子供を嫌う夫を妻は到底愛せないですね。
朝起きると無意識に歯軋りをしていて顎が痛みます。歯医者さんで奥歯が一般より凹んでいるそうな。
私はまだまだ悦びには時間が掛かりそうです。
●十傳より→新聞のニュースを読んでいるようでありますね。