2018
11.09

現在、断易のNEXT科のテキストの最終チェックに入っておりますです。

断易初等科、中等科、高等科に続く最終章なのであります。

左の易卦をご覧くださいまし。
占的は、ある父親がやってきて「最近、教員をしている娘が休日なのに仕事に行き、夜遅く帰ってくるのだが、どうしたわけか」であります。

この卦は、世爻になっている午の兄弟を娘さんとして解読しなくては判断が曖昧になりますです。
「えっ、父親が来たのだから、娘は子孫で取らなければならないのでは」
という疑問が生じるのであります。

断易において用神の取り方はきわめて重要であります。
世爻、応爻、兄弟、子孫、妻財、官鬼、父母から、用神を選択せねばならず、自分の事ならば、世爻。子供の事ならば子孫爻とするのが大原則であります。

師の鷲尾先生は、この卦で用神を世爻になっている午の兄弟と取れない人について「まだまだ未熟」と話しておられました。

故人となられた佐藤六竜氏は、かつて菊地靖典について学んだ時の思い出を何度も述べていますです。「菊地の講義で、子供の受験占のさい、世爻を用神としたとき、それは親は子供以上に心配しているから世爻なのだと言われ、ある時に、子供の病気占では用神を子孫とした。子供が病気ならば親は受験の時よりも心配しているのではないかと矛盾を指摘して怒られた」と得意になって語っおられます。

佐藤六竜氏は、これが原因で、菊池流断易を辞めたようでして、となると正統を立てなければならないわけでして、同じく通っていた大熊光山を名人だと称賛する道筋になるのでありますが、しかし、やはり佐藤氏は断易はまたまだ未熟だったようであります。現に、佐藤氏の門下生の皆様で断易を使いこなせるお方は皆無ではないとか察して居る次第。門下生の皆様がバカだというのではなく、師が未熟では門下生がそーなるのは致し方ないという事であります。私メも一時期、門下生でしたから、六竜氏の正統断易が使い物にならぬことは重々に理解しておるのであります。

故人となられた六竜氏をコキおろしているのではありません。素晴らしい考え方をお持ちであったことは尊敬に値すると諸手を挙げて認めているのであります。ただ、欠点は、当たらないというだけでありますので、そこはご理解くださいまし。

一緒に菊地靖典に通っていた初代田口二州も中村文聡も、大熊光山ら、そうそうたるメンバーも脱落組だったのですから佐藤六竜氏ひとりが未熟だったというのは酷かもしれませんですね。

理論的におかしいと罵倒され続けてきた菊地流ではありますが、それは菊地靖典が説明を、あえてポイントをボカしているところにあるわけでして、断易を生き物として考えれば、画像の易卦では、やはり娘さんのことではあっても、世爻である午の兄弟を用神としなくてはなりませぬ。

とは言え、私メも、この問題点をクリアするには数年かかりましたです。

いまでは人気薄となってしまっている菊地流断易という枯れ木に花を咲かせようという意図はございませんけれど、やはりNEXT科を設けて、「なぜ、世爻である午の兄弟を用神とするか」をキチンと伝えておかなければならないと考えたのであります。

このほかにもNEXT科は「そういうことか…!」の秘伝をことごとく詰め込んで、来春四月スタートということに決めましたです。

そして、私メは丸裸になるのでございます。

ただし断易高等科まで受講した方々を受講資格とさせていただきますです。