2021
11.28

茅ヶ崎の自宅の柚子が鈴なりに実っておりました。
いったい、いつごろ収穫したらいいのか皆目わからず、ただ仰ぎ見るばかりでありました。

と、柚子が実っているご近所がいて、みたら数が少なくなっていて、ははーん、収穫してイイのだなと思い、つるつるなジャンバーや軍手、ゴーグルを装着しまして、茨の木に挑みました。

柚子の木の枝にはやっかいな棘がございまして、油断しなくてもグサッと皮膚に突き刺さるのでございます。

やはり頭皮とか指を刺され、
「もう限界」
早々にリタイヤしたのであります。

まだまだ実は高いところで黄色く色づいております。

さて、柚子を使った料理に挑戦したくなったのでありました。

で、出来たのが、タコを使った柚子料理。

あまり美味くありませんでした。

が、このタレを納豆に和えたのであります。
「これは…!」
唸らせられました。

さらにご飯にぶっかけると、
「リゾット…!」

バターと塩とオリーブオイルでタコを炒めて、それから柚子の酸っぱいし汁や、皮を摺って入れただけでございます。

まだまだ改良の余地がございますが、柚子はたっぷり残ってございます。
風呂に入れるだけが能ではないのであります。

それにしても今年はミカンも鈴なりでございます。
当たり年とかであります。

それにしても、
「こんなことで喜んでいいのか」
贅沢な収穫なのに、複雑な気分になるのはなぜでありましょーか。

世界で変異ウィルスがふたたび蔓延しているのに、日本だけ激的に感染者が低いことに対しての罪悪感などではもちろんございません。
確証なき接種の情報を頭から信じ切っている世相に対してでもございません。
非常事態宣言が解除されたとたんに電車が混み始める日本人の単純さを軽蔑しているのでもございません。

見えてしまったつまらなさ、とでも表現いたしましょーか。

結婚した皇族や、無免許議員での集団イジメなど、人々が見えてしまったのであります。
生きてても仕様がないなぁ、鈴なりのミカンや柚子を見ながら、そして、その柚子の料理をスプーンでかき混ぜながら、ため息をつくのでございました。