2025
11.02
11.02
いつの間にが老いてしまうものであります。
まだ若い、まだ大丈夫だと思っていたのに、70歳超え。
年齢は数字に過ぎないというのはギャラリーの慰めか、本人が幼稚で、ことの悲惨さを理解していないのであります。
「そろそろだな」
とか寿命の尽きる近さに怯えるのではなく、自分の老体がとにかくオショしく、腹立たしいのであります。
むろん「もう恋は出来ねぇ」などと寝ぼけたたわけは、死んでも口にすることは出来ないのであります。
とは言いつつ、最後に恋してのはお女性の肌のぬくもりであることは間違いございません。
男の老体は大きく2種類に分かれますです。
・肉欲はあるのに、EDというか勃起不全。
・勃起はするのに性欲が減退。
前者は悲劇でありましょー。滑稽でもございます。
後者も悲惨。
しかし、まだ前者よりはマシかもしれません。
お女性に寄られると暑苦しくてたまらないのですが、それは最初のうちだけ。忘れていた力が滴となってたまり始めるのでございます。若い頃の性欲は完全に失われていても、しかし、愛撫を続けられると、頭脳がまっしろに漂白され、股間は破裂するよーに勃起すると同時に世俗のわずらわしさは面白いよーに煙と化すのでございますから愉しいといえば愉しい。若い時分には経験できぬ桃源郷でございますです。
が、終了時に鏡をみれば死顔が映っているのであります。
頭髪が薄ければ、より不気味でございましょー。
それにそのままあの世に引っ張られるという可能性も。
そして、老人になると美味いものしか食えなくなるのであります。
お女性にも。
そのため身だしなみ、体臭、お金の払い方などにも神経質になるのでございます。
美しく老いたいという見栄は、老いても女体と戯れたい心の叫びでございましょーか。