2021
09.12

断易初等科Aが最終回に当たり、『円蓍』をご紹介しよーと、インスタントに作ってみましたです。

断易は、サイコロで占うとは限っておりません。
筮竹を使ってもよし、コインを投げて陰陽を出し、そこから卦を導てもいっこうに構わないのでございます。
任意の数字をマス目に書かせて卦を出すやり方なども鷲尾先生と考案したことがございました。

神蓍の六個の枠に、八角形の象牙のサイコロを入れなくても別に構いません。かわりに小さな六面体のサイコロを三つずつ、計18個入れても、陰陽も出るし、変爻にも対応できるのでございます。

私メは、ビギナーの頃、六角形の鉛筆の側面に陰陽と変爻を刻み、転がして卦を出す練習をしたものでありました。
「あの新人の事務員とヤレるか?」
「飲み屋のマミーとは?」
「妹の友達とは?」
「同僚の奥さんとは?」
「それはいつだ?」
「ダメならば、その原因は?」
「お女性の生理は来るか?」
「オレの子か?」
「別れ時か?」

不謹慎の極みでございますが、実際にそう占ったのですから嘘を言ってもはじまりません。
また不謹慎な占的の方が、真剣に卦の状態を見るというか、すさまじい集中力をだすから面白いものでございます。

いや、不謹慎ではございますまい。
部長に昇進できるか、商売の行方は、バカ婿が選挙で当選できるか…の方がよほど不謹慎だと解することも可能であります。
つまり、内容など、自分さえ「これを占いたい」と決めれば、世間から軽蔑されたところで、どーだってイイのであります。
断易とは生々しい占いなのであります。
気取るな。
本性をだせ。

しかし、占いに、易者の品格がでるのも事実。
つま先立ちをしても、脚立を登っても、品格下劣の私メであります。
その私メの立てる断易は、いかに。

ともあれ、
囲碁の石を使って円蓍を作ったことがございます。
囲碁の石は、盆に落ちる音も気持ちがいいものだし、陰陽の確率も平均しているよーに感じました。

袋から厳かに円蓍を取り出し、じゃらんと盆に抛るヤリ方も、洒落ているかと思いますです。

円蓍については、古い蔵書にも詳しく記載されておりまして、使い手が途切れた今、マスターしますと脚光を浴びるかもしれませんです。
当たれば、という条件がふしますけれど。