2023
07.04

紫陽花をもって春の花は咲き止めとなるのでございます。

次の花は、梅雨明けをまって夏の花へと受け継がれますです。

それは、乙女が、艶やかなお女性へと成長する姿を彷彿させるのでございます。

もうずいぶんと前の話でございます。
モリオカにダイエイというデパートがありました。
知り合いの女子高の年上の何人かは、卒業後、ダイエイに就職したのでございます。
「大ニュース!」と行きつけの喫茶店で「わたし、ダイエイの一階に決まったの!」と大騒ぎをしていました。
一階というのは化粧品売り場で、美人が採用されるのであります。
ちなみに地下は食料品店で、そこへの配属はショックということであります。

そして一階に配属が決まった先輩女子は、横浜で二か月の研修が待っているのでありました。

さて、二か月後。
横浜の研修から戻ってきた先輩女子の大変身の見事なこと。
派手やかな雰囲気をまとい、いささか悪女になって帰ってきたのであります。
そして、大通りで浮名をながすのでございました。

紫陽花をみるたびに無意識にそんなことが思い出されますです。

悪女とはイイ女の別称。
悪女にたぶらかされる男は幸せ者なのであります。