2023
09.10

喉が渇くのであります。
夏が終わりになるとカラダが水を欲するのであります。

台風が海をかきまぜ、そのたびに海水は冷えて秋の魚が店頭に並び、気が付くと日本酒の味がグッと濃くなるよーな気がいたします。

愛犬のロメオは女好きであります。
ここにロメオがいて、首輪を外すと、いさんで画像のお女性に向かって走り出すことでございましょー。

お女性は、じゃれつくロメオに困って、私メを振り向くことでございましょー。
もしも、そのお女性が明るい笑顔を見せたなら、近くに男がいる証拠。諦めねばなりません。
しかし、困った笑顔のなかに、冷たい海のよーな眼差しが混じっていたならば、脈があるのであります。秋のドラマがはじまるのであります。
でも、ロメオを抱いてしまったならば、これは面倒なお女性だと断じて踏み出してはなりません。

過去から会得したナンパ術を、いまは妄想の中で組み立てるだけ。

海は変わらない。太古の昔から変わりません。
変わるのは…。

気持ちはまだ十代なのに、肉体は老人。
キャンディーを口に入れると、唾液にむせぶほど老いてしまっているのであります。
むせびながら、ペットボトルの水をグビグビと飲むのであります。
唇のはじから、水がこぼれシャツを濡らします。

あれほど嫌っていた夏が去ろうとしているのでした。