2010
12.24
12.24
北海道の入り口といわれる函館の街は、こうして眺めると、なるほど女のウェストのくびれによく似ているのであります。
10代から20代の女のウェストでありましょう。
それが性の入り口とすれば、ここから札幌だの旭川だのと奥地へすすむごとに、年齢を経た成熟した女へと成長することを妄想させるのであります。
すると函館は汚れを知っても、まだそれがカラタのラインを浸食するほどに染まってはいない街ともいえなくもないのであります。
わけのわからないことを書きましたが、トバしてください。
「ちょっと、ちょっと」
という呼びかけに振り向くとアンちゃが、
「あんだ業界の人だべ、すぐに分がっちゃったもんね」と親しげに笑っていたのであります。
「カニ買っちゃ駄目だ」
ともいうのであります。
「ここらへんの人は、カ二でねくて、あんたみてなトーチョーの人のカネを狙っちゃってるのさ」
と、おそらく何千回も使ったであろう下手な洒落をいって、一人でウケいるのでありました。
なんでも、高いカニを売りつけて、実際に送るときには身がスカスカなカニを送るのだとか。
そういうことを暴露する函館は、やはり無垢な街なのかもしれません。
が、アンちゃんにそう言われると興ざめして、結局は何も買わずに五稜郭へ。
美人朝鮮人三人組に
「シャシンとてください」
と頼まれ、「はいキムチ」などと、これぞオヤジギャグしてパチリ。
あとには寒い沈黙が残るばかりなのでした。
逃避旅行もそろそろおわりを告げるのでありますです。