2013
07.18

浜は夏でありました。

4月あたりからはじめていた単行本の原稿が終了したので浜に出たのです。

誰もおりませぬ。
陽光だけが、あまねく照らしておるばかりであります。
「エロ本を読みたい!」
解放感の底から湧きあがるのは、この渇望でございました。

こまごました作業は山ほど残ってはおりますが、しかし、これで9月11日だったかの発売に間にあうようでございます。
いまだ誰もが手をつけていない「奇門遁甲入門」の本格版でございますです。
しかし、いまは
「エロ本だ!」
なのでありますです。

十傳スクールを始めるにあたり、貴重なエロ本まで処分した愚かさが悔やまれますです。

海岸の無数の石ころは、それぞれに熱く、波に洗われても、すぐに焼けるのでございます。

どこかに行きたいものだと、いままで集中していた頭が、カクカクと崩れていくのを覚えつつ、さらなる解放を求めているようでありました。

こう言うときは危険であります。
自宅で泥酔するのが賢明であることは、数々の失敗の経験から学び取っておるのでございます。

人を害する秘伝まで、その本に詳しく載せてございます。
狙った相手を落とす方法も万歳。
もちろん、頭のよくなる方位なども書かれていますが、そういう悪魔的な本を作るためこの数カ月は、意識的に悪者になっていましたから、ちょっとは善人になることにも飢えているようでありました。

私メが死んだあとのような光景だと気づきました。
どの光景にも、自分という存在を、自分が直接見ることはできませんから、すべての光景は、自分が死んだあとの光景でありましょう。

人は、つねに自分の死後の世界を見ているのでございましょうか。

頭が狂い始めたようであります。

やはりエロ本が必要かもしれませんですね。