03.23
陰鬱な雲がたれこめる墓地なのであります。
真冬のよーな彼岸。
いくつかのお寺を回り終えた時、
「ちょっと…」
老母が、キッタンさんのお墓を探してけねべか」
と言い出しました。
キッタンとは吉旦叔父のこと。
自殺してから、すでに40年以上の歳月が過ぎております。
叔母と結婚後、一年後に発狂し、精神病院に入院し、その後、退院したまでは良かったのでありますが、すでに叔母に離婚されていたのであります。
無人の我が家でガス管をくわえて死んだのでありました。
十傳スクールでたびたび叔父のことは語っております。
いろいろと不祥事の多いオノ家の話題の中でもベスト３にはいる椿事でございます。
叔母も精神を狂わしたのでありましたが、狂っているはずの、その一方で、叔父の貯金をすべて移したということを、後日、耳にしまして、お女性の物凄さを知ったのでございます。
墓を探せと言われても、それは墓所から探さねばならぬのであります。
夏の日に、いちどだけ墓参りしたことがあり、手掛かりはソレだけでありました。
40年の間に、モリオカはずいぶん変わりました。私メの記憶もあいまいなのでございます。
あの夏、ちょうど、墓参りが終わった時、叔父の親戚が墓参りしにきたのとぶつかりまして、逃げるよーに立ち去ったので、ますます墓所の在処が曖昧なのでありました。
が、「ここらあたりだったよーな」
という通りを走っておりましたら、前の車が右折のウィンカーを出したのであります。
「あのあとを行くべ」
と、こちらも右折。
すると、どーでしょう。
忽然と墓地が広がっていたのであります。
しかも、無数の墓石が群れのあるなかで、偶然に向かったところに、その墓を発見したのでありました。
墓標には、昭和50年11月５日と、叔父の名が刻まれておりました。
姿なき手招きなのでありましょーか。
花を手向ける人もない墓石にたたずんでいたら、老母の母、つまり祖母の声がよみがえりました。
叔母の結婚が決まったあとで、祖母が突然、オノ家を訪ねて来たのであります。
そして頼みもしないことを告げたのでございます。
「この縁談は凶だからなはん。とるものもとりあえず、それを教えに来ました」
オノ家一同はカンカン。
しかし、結婚後、まもなく叔父の奇行が始まったのでした。
周囲をすべて不幸に巻き込んでの結婚でありました。
その不幸も40年という歳月が延べ慣らしてくれたのかもしれませぬ。
帰り道、西の山から陽が差し始めたのでございます。
>>「この縁談は凶だからなはん。とるものもとりあえず、それを教えに来ました」
ええぇ～！格好いい！素敵なおばあさまでいらっしゃいますえ。
今の世の中、縁談が決まったら取りあえず御祝いしてますけど、
悪い縁に引っかかってお子様に〇〇が出たりして、なんだかな～です。
そこまでして結婚したい？おらは子に〇〇でたり、思いっきり不細工で救いようのない顔になるなら
御セックスというか結婚しないと思うのですが。
今時はブスでも〇〇姫とかつける名前で、子供が名前負けしてますよね。
しっかし、先生のおばさんは何で結婚したんですか～素朴な疑問です。クリスチャンでしたっけ？
●十傳より→切支丹のオバは上から二人目。この叔母は三人目であります。
うちは、母が結婚後に奇行に走ったパターンで、詐欺師とは知らずに仲良くなった人がおりまして、ふと思い出して恐ろしくなりました。
母が会ってきたと初めて話した時点で、私は絶対にそんな者と関わるなと怒ったのですが、却って私が悪者扱いされ、詐欺師の「和を乱す者は懲らしめないと」という言葉を本気にして…大変でした。私が未成年でなければ、話は違ったのでしょうか。
こじつけですが、ストーカーが止まらないのと、その人に何か因果関係があるのではないかと思ってしまいます。
●十傳より→占いも宗教もお節介になる場合が多いものでして…。
色々とすみませんね。占いも宗教も、学問なども、扱う人次第なのでしょうね。
変に宗派の名前を出されるとつい、「反対したばっかりに怨念や呪いでも受けて変な奴が寄ってくるのか」と考えてしまうので、良くないですね。
ストーカー対策は限られるので、また行き詰まりそうで一日中神経を使います。嫌われるように振舞っても、普通の人が離れて行くだけで、劇的な効果はないし。策が尽きました。ただただ異様で洗脳されたかのような不気味な佇まいの奴のせいで周りに迷惑かけたくないし。
眼鏡使っても、いいですか。
●十傳より→前髪をあげ、額を出して眼鏡をかけるのであります。
ありがとうございます。なんとかやってみせます。
仏の顔も三度までじゃ。
●十傳より→とことんイジめ尽くしてあげてくださいまし。
花粉症だからといってマスク使うのは、たぶん駄目ですよね。
それにしても、自分のどういった要素が狙われているのかが全く分かりません。
あまりにしつこいので、さすがにおかしいと思っています。
利権絡みですか？と、直接話しかけて聞いてみたくなります。
●十傳より→お金を請求しても面白いかもですね。
墓標に佇む男性の回想を再現する映画、主演：役所広司
●十傳より→失敗作になりそーな…。
役所広司は最近のヒットメーカーだから大丈夫。エロも加われば「失楽園」以上の大ヒット間違いなしです。
●十傳より→天獄の園とか。