2012
07.19

十傳セミナーで、そういえば、お酒が苦手なお方がいらしたのを思い出したのであります。

酒の話ばかりでは、なんなので、ちとお茶の入れ方のコツをお話いたしましょうか。

お茶といっても煎茶でありますよ。
夏の昼下がり、熱いお茶は風流であります。
カラダの中にそよ風かたつような清涼感がございますよね。

が、美味いお茶がなかなか淹れられないのであります。
高いお茶を買ってきても、ダメ。
熱湯ではダメだろうと、いちど別のうつわでお湯をさましても、ダメ。

簡単であります。

画像のように、グラスで底から二センチほどの水をお茶っ葉にぶっかけるのであります。

するとお茶ッ葉は、
「あうっ…!」
と思いがけない刺激に身をよじりますです。

そしたら、あとは熱湯をビジョビジョと注ぐのであります。
「ううっ、しみるぅ」
お茶っ葉は悦びの声を上げるのでありますです。
「どうだ、もっとか、こうか」
としつこくする必要はありませんです。

しずかに湯呑にそそぐだけ。
「あああん、その、じょろじょろやめないで、もっとうんとやってよぅ」
と呻かせても、あとは普通の注ぎ方でOKでありますです。

まず、お試しくださいまし。
それはそれは、肉体のすみずみにまで緑の風が吹き抜けていく体験をするはずでありますから。

水です。
水を最初に入れるだけ。

利休メはこれを秘伝としていたのでありましょうか。

この茶を味わったら、もはやペットボトルの癌の元茶は飲めませんです。あれをのんで何度、藻屑現象で酷い目にあったことか。

心が騒いだとき、一喫しなされ。

シュークリームとも良く合いますぞ。